社内資料(承認時評価資料):切除不能又は再発胸腺癌を対象とした臨床第Ⅱ相試験(国内 NCCH1508試験) [LEN-0470]
Sato J, et al. Lancet Oncol 2020; 21(6): 843-850[LEN-0402]
著者にエーザイ株式会社よりコンサルタント料等を受領している者が含まれる。
(主な除外基準)
有効性評価項目
安全性評価項目
有害事象、副作用、Grade3以上の有害事象及び副作用、死亡及びその他の重篤な有害事象など
中央判定による奏効率(主要評価項目:検証的解析項目)、主治医判定による奏効率/
中央判定による病勢コントロール率(副次評価項目)、標的病変径和のベースラインからの最大変化率
(その他の評価項目)
RECIST v1.1に基づく中央判定による奏効率は38.1%(16/42例、90%信頼区間:25.6~52.0)であり、90%信頼区間の下限が事前に設定した閾値奏効率10%を上回り、本剤は臨床的意義のある抗腫瘍効果を示しました(帰無仮説に対して二項検定により有意差あり、p<0.0001)。最良総合効果は、42例のうちPRが16例、SDが24例でした。また、主治医判定による奏効率は38.1%(16/42例、95%信頼区間:23.6~54.4)、中央判定による病勢コントロール率(DCR)は95.2%でした。
中央判定による奏効率*、主治医判定による奏効率**、中央判定による病勢コントロール率**(RECIST v1.1)
*:主要評価項目(検証的解析項目)、**:副次評価項目
***:その他の評価項目
主治医判定による無増悪生存期間(PFS)(副次評価項目)
主治医判定によるPFSの中央値(95%信頼区間)は9.3ヵ月(7.7~13.9)でした。6ヵ月、12ヵ月及び18ヵ月における無増悪生存率(95%信頼区間)は、それぞれ78.6% (62.9~88.2)、40.5%(25.8~54.7)及び31.7%(18.0~46.3)でした。
主治医判定による無増悪生存期間
例数(%)
全生存期間(OS)(副次評価項目)
全生存期間の中央値(95%信頼区間)はデータカットオフ時点(2019年2月22日)で未達(16.1~推定不能)でした。6ヵ月、12ヵ月及び18ヵ月における全生存率(95%信頼区間)は、それぞれ95.2%(82.3~98.8)、83.3%(68.2~91.7)及び60.2%(40.0~75.5)でした。
中央判定による標的病変径和のベースラインからの変化率の推移(その他の評価項目)
中央判定による標的病変径和のベースラインからの変化率の推移は以下のとおりでした。
副作用
本剤が投与された42例において、全例で副作用が認められました。
主な副作用は、高血圧37例(88.1%)、蛋白尿30例(71.4%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群29例(69.0%)、甲状腺機能低下症27例(64.3%)、血小板数減少22例(52.4%)、下痢 21例(50.0%)、食欲減退18例(35.7%)、発声障害、倦怠感及び口内炎各14例(各33.3%)でした。
主な副作用(発現率10%以上)
例数(%)
*本試験では、グレード5の有害事象をグレード4として収集していました(死亡は転帰として報告されるため)。
また、グレード4の有害事象の発現はありませんでした。
減量、休薬又は中止に至った有害事象
治験薬の投与中止に至った有害事象が9.5%、減量に至った有害事象*1が100%、休薬に至った有害事象*2が31.0%に認められました。
初回の減量に至った期間の中央値は4.1週であり、最初に減量したサイクル数及び最初に休薬したサイクル数は以下のとおりでした。
*1 本試験の減量基準に則り、減量前には休薬を行っています。
*2 休薬後、減量せずに投与再開した有害事象を指します。(減量基準は本剤との因果関係ありの有害事象に対してのみ適用することとなっていました)
また、減量の回数は以下のとおりでした。
レンバチニブ投与群における減量回数(安全性解析対象集団)
例数(%)
中止、減量、休薬に至った有害事象は下表のとおりでした。
中止に至った有害事象
例数(%)
減量に至った有害事象*1(2例以上)
例数(%)
各項目において、同一症例に2件以上発現した場合は、1例として集計
*1本試験の減量基準に則り、減量前には休薬を行っています。
休薬に至った有害事象*2
例数(%)
各項目において、同一症例に2件以上発現した場合は、1例として集計
*2休薬後、減量せずに投与再開した有害事象を指します。(減量基準は本剤との因果関係ありの有害事象に対してのみ適用することとなっていました)