投与に際しての注意事項
対象患者の選択
特定の背景を有する患者に対する注意
以下の患者には、本剤を慎重に投与してください。
- 高血圧症の患者
高血圧が悪化するおそれがあります。高血圧を合併している患者において、高頻度でGrade3以上の高血圧症の発現が報告されています。
- 重度の肝機能障害のある患者
本剤の血中濃度が上昇するとの報告があるため、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意してください。
- 脳転移のある患者
転移部位からの出血があらわれるおそれがあります。頭蓋内腫瘍出血の発現が報告されています。
- 血栓塞栓症又はその既往歴のある患者
血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがあります。
- 外科的処置後、創傷が治癒していない患者
創傷治癒を遅らせる可能性があるため、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断してください。
参考国内第Ⅱ相試験(NCCH1508試験, REMORA)では、登録前28日以内に全身麻酔下の手術を受けた患者及び完治していない創傷や活動性の消化管潰瘍を合併した患者は除外されていました。
- 頸動脈・静脈等への腫瘍浸潤のある患者
腫瘍縮小・壊死に伴う頸動脈露出、頸動脈出血、腫瘍出血があらわれることがあります。
甲状腺癌患者において、頸動脈露出部位や皮膚瘻形成部位より大量出血の発現が報告されています。
- 肺転移を有する患者
気胸を発現するおそれがあります。
高齢者・妊婦又は妊娠可能な女性、小児等
以下の患者では、以下の注意事項に十分留意してください。