作用機序

レミトロ®点滴静注用300µg(デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え))
抗悪性腫瘍剤 / デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え)

デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え)(DD)は、ジフテリア毒素(DT)の一部のアミノ酸配列とヒトインターロイキン-2(IL-2)の全アミノ酸配列を融合した遺伝子組換え融合タンパク質です。DDは、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するIL-2受容体(IL-2R)に結合し(①)、細胞内に取り込まれた後にDTが切断され(②)、遊離したDT(酵素活性部位)がタンパク合成を阻害すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています1-3)。
IL-2Rはα(CD25)、β(CD122)及びγ(CD132)の3つのサブユニットから構成され、高親和性のIL-2Rはαβγ型の三量体、中親和性のIL-2Rではβγ型の二量体を発現しています。IL-2はαβγ型またはβγ型のいずれのIL-2Rにも結合することから、DDはαβγ型またはβγ型のいずれのIL-2Rを発現している細胞内にも取り込まれ作用を発揮すると考えられています22-24)

作用機序のイラスト
1) Williams DP, et al.: Protein Eng. 1987; 1: 493-498 [REM-0006]
2) Bacha P, et al.: J Exp Med. 1988; 167: 612-622 [REM-0007]
3) vanderSpek JC, et al.: J Biol Chem. 1993; 268: 12077-12082 [REM-0008]
22) Waldmann TA: J Biol Chem. 1991; 266: 2681-2684 [REM-0013]
23) Takeshita T, et al.: Science. 1992; 257: 379-382 [REM-0009]
24) Yu A, et al.: J Immunol. 2000; 165: 2556–2562 [REM-0014]

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レミトロ 作用機序