処方とエピソード

処方1

処方オーダリング 11月1日 神経内科73歳の男性(初回)

アリセプト錠(3mg) 1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後服用 14日分

『患者は軽度のアルツハイマー型認知症であると診断されている。お薬手帳に貼付された血液検査データを見る限り、肝機能に異常はない。』

患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

このお薬は初めてですね?

はい。実は、軽度のアルツハイマーと診断されまして、今回はじめて処方していただきました。

お薬の飲み方については、先生から何か聞かれていますか?

『最初は副作用が出やすいので、少ない量からはじめますが、次の診察の時には量を増やします。それから、水なしでも飲める錠剤を出しておきます。』と言われました。

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処方とエピソード

処方1

処方オーダリング 11月14日 神経内科 69歳の女性

アリセプト錠(5mg) 1回1錠(1日1錠)
1日1回朝食後服用(粉砕してください) 14日分

『患者は軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、アリセプト錠5mgを服用していた。』

患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

患者さんは、錠剤を飲むのは苦手ですか?

そうなんです。なかなかうまく飲み込めないので、先生に『つぶして飲ませても良いですか』と聞きましたら、『それならはじめから薬局でつぶしてもらえるように処方せんに書いておきます』とおっしゃってくださったので・・・・・・

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処方とエピソード

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72歳の男性

処方1

前回(6月4日)精神神経科より

アリセプトD錠(5mg) 1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後服用 14日分

処方2

今回(6月18日)精神神経科より

ドネペジル塩酸塩 口腔内崩壊錠(5mg)
 1回2錠(1日2錠) 1日1回朝食後服用 14日分

『患者は高度のアルツハイマー型認知症と診断され、アリセプト錠5mgを服用していたが、消化器障害などもみられないため、
今回より10mgに増量することとなった。その際、患者がジェネリック医薬品を使用したいと処方医に相談したため、処方2が処方された。』
患者エピソードへ

患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

今回、お薬の量が増えましたね。

はい。先生から、5mgで4週間続けていて、胃腸の方も問題ないようだから、今回から増やしましょうと説明されました。

ところで、ジェネリック医薬品については先生から何か説明を受けていますか?

はい。私どもの方から、先生に、少しでも経済的負担の少ない『ジェネリック医薬品』を使いたいと相談しましたところ、『ジェネリック医薬品』には今使っている10mgの錠剤がないので、同じ成分の5mgを1回2錠出しておきます。』と言われました。

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処方とエピソード

処方1

処方オーダリング 4月1日 神経内科 80歳の男性

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後服用 28日分

患者インタビュー

患者は中等度のアルツハイマー型認知症だと診断されていた。
薬剤師
患者の家族

お父様のいつものお薬がでています。最近、いかがですか?

そういえば、昨日出かけるときに靴ひもをどうしても結べず、しかも左右間違えて靴をはいていたんです!本人は真面目な顔をしているの。面白いでしょ。

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処方とエピソード

軽度のアルツハイマー型認知症患者に継続的に3mgが処方されている、72歳の男性

処方1

4月1日 神経内科(前回の処方、初回)

アリセプト錠3mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分

処方2

4月15日 神経内科(今回の処方、2回目)

アリセプト錠3mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分

『患者は軽度のアルツハイマー型認知症であると診断されている。』
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患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

この薬を飲み始めてから、お腹の調子などどうでしょうか?

特に変わったところは見られていないようです。

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処方とエピソード

高度のアルツハイマー型認知症患者に継続的に5mgが処方されている、68歳の男性

処方1

6月1日 神経内科(初回の処方)

アリセプト錠3mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分

処方2

6月15日、29日 神経内科(前々回、前回の処方)

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分

処方3

7月13日 神経内科(今回の処方)

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分

『患者は1ヶ月半前に高度のアルツハイマー型認知症であると診断され、アリセプトの服用を開始した。これまで、3mg/日を2週間服用後、5mg/日を4週間服用している。』
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患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

このお薬を飲むようになって胃の調子が悪いとかお腹の調子などはいかがですか?

変わったことは特にないようです。

今回はいつもと同じお薬ですが、先生から何かお聞きでしょうか?

いえ、特には。いつものを出しておきますとおっしゃっていました。

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処方とエピソード

高度のアルツハイマー型認知症患者で5mg服用1週間後に10mgに増量された、84歳の女性

処方1

10月5日 神経内科(前々回の処方、初回)

アリセプト錠 3mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 7日分

処方2

10月12日 神経内科(前回の処方)

アリセプト錠 5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 7日分

処方3

10月19日 神経内科(今回の処方)

アリセプト錠10mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 7日分

『患者は高度のアルツハイマー型認知症であると診断されている。』
患者インタビューへ

患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

今回お薬の量が増えていますが、先生からは何か聞かれていますか?

高度の認知症なので、お薬の量を増やすと聞いています。

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処方とエピソード

5mgで継続服用していた患者に副作用が発現したため休薬、4週間後に5mgで再開された、
91歳の女性

処方1

7月8日 神経内科(前回の処方)

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分

処方2

8月19日 神経内科(今回の処方)

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分

『患者は軽度のアルツハイマー型認知症であると診断されており、これまでアリセプトを5mg/日で継続服用していた。約1ヶ月前に副作用(腹部消化器症状)のため中止されていたが、今回から再開されることになった。』
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患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

前に来局されてからしばらくたっていますが、なにかございましたか?

お腹の調子が悪くなって、お薬の副作用だろうということで、お薬は中止になっていました。調子も良くなったので、今回からまた同じ薬を飲むことになりました。

お薬が中止になったのはいつ頃でしたか?

前々回受診した時だったので、4週間前だと思います。

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処方とエピソード

レミニール16mg服用中からアリセプト5mgに変更の場合には疑義照会 72歳の男性

処方1

(前回の処方)処方オーダリング 4月1日 神経内科

レミニール錠8mg 1回1錠(1日2錠)1日2回 朝夕食後 14日分

処方2

(今回の処方;初回)処方オーダリング 4月15日 神経内科

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠)1日1回  夕食後 7日分

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患者インタビュー

患者は中等度アルツハイマー型認知症であると診断されている。
薬剤師
患者の家族

今回、お薬が変更になっていますが、先生からは説明をうけておられますか?

最初は少ない量から飲んで来たんですが、1日2回飲ませるのをどうしても忘れるのです。それで今回お薬が変更になりました。

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処方とエピソード

アリセプト10mg服用中の高度のアルツハイマー型認知症患者。
ある時副作用のため、5mgに減量となり、一般名処方で処方された。
70歳の女性

処方1

(前回の処方)処方オーダリング 4月1日 神経内科

アリセプト錠10mg1回1錠(1日1錠)1日1回 朝食後 14日分

処方2

(今回の処方)

ドネペジル塩酸塩錠5mg1回1錠(1日1錠)1日1回 朝食後 14日分

『患者は高度アルツハイマー型認知症であると診断されている。』
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患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

今回、いつもとは違う名前の薬が出ているんです。薬を変更するとはおっしゃっていなかったですが・・。

そうですね、名前がちがいますね。それと今回飲む量が半分に減っています。

最近、胃の調子が悪く食欲もないので、その事を先生に話したら飲む量を減らしましょうと言われました。でも違う名前の薬に変わるとは聞いていません。

『ドネペジル塩酸塩錠』の成分はアリセプトと同じで、呼び方が違うだけなのですよ。

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処方とエピソード

心気症状が悪化したためパロキセチンが併用になった、80歳の男性

処方1

(前回の処方)処方オーダリング 11月1日 神経内科

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 夕食後 14日分

処方2

(今回の処方)

アリセプト錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 夕食後 14日分
パキシル錠20mg  1回1錠(1日1錠) 1日1回 夕食後 14日分

『患者はアルツハイマー型認知症であると診断されている。』
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患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

今日はパキシルという抗うつ薬が処方されていますが、何か変わったことが起きたのでしょうか?

以前は買い物が好きだったのに最近、さそっても外出しないし、家でじっとしているのです。食欲もなさそうだし、好きだったテレビも見なくなったので先生に相談したところ、気分を明るくする薬を出しておきましょうとのことでした。

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処方とエピソード

リバスタッチパッチとの併用処方(外用剤との併用は可能と思いがち) 69歳の男性

処方1

前回(12月1日) 老人科より

アリセプトD錠(5mg)1回1錠(1日1錠)1日1回朝食後服用 28日分

処方2

今回(12月15日) 老人科より

アリセプトD錠(5mg) 1回1錠(1日1錠)1日1回朝食後服用 7日分
リバスタッチパッチ4.5mg7枚1日1回1枚貼付

『患者は中等度のアルツハイマー型認知症のため、2カ月以上アリセプトD錠(処方1)を服用していたが、今回処方2に変更となった。』
患者インタビューへ

患者インタビュー

薬剤師
患者の家族

今回、お薬が追加になっていますが、先生からは何か説明を受けられましたか?

はい。最近になって、食欲がなくなってきて、本人も胃の調子があまり良くないと言うものですから、先生に相談しましたら、似たようなお薬で貼り薬もあるので変えてみましょうと説明されました。ただし、貼り薬は少ない量からはじめないといけないので、貼り薬の量が増えるまでの期間は、今までの飲み薬も続けて出しておきますとのことでした。

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問題

この処方は医師に対する疑義照会、確認もしくは患者への服薬指導が必要です。以下の問題に答えてください。

対処すべき問題点は何ですか?正しいと思われる番号を選択してください。(一つだけ選択)

1日3mgの開始量は、肝障害患者に対する投与量であり、肝機能が正常な場合は1日5mgが開始量である。

処方せん通りにアリセプト錠3mgを調剤するが、医師の説明は不適切なので、コップ半分以上の水で服用するよう、指導しなおす必要がある。

軽度のアルツハイマーの場合、1日3mgが維持量なので、次回増量するという患者への説明に問題がないか、処方医に確認することが望ましい。

アリセプト錠は水なしで服用することはできないので、医師の処方意図は、水なしで服用できるアリセプトD錠3mgではないか確認する。

回答回答:正解は4です。

アリセプト錠は水なしで服用することはできないので、医師の処方意図は、水なしで服用できるアリセプトD錠3mgではないか確認する。

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問題

「アリセプトには複数の剤形があります。」以下の問題に答えてください。

アリセプトの剤形として使用可能なものはどれですか。(複数選択可)

普通錠

口腔内崩壊錠

注射剤

坐剤

細粒剤

ドライシロップ

内服ゼリー

回答回答:正解は1、2、5、6、7です。

普通錠

口腔内崩壊錠

細粒剤

ドライシロップ

内服ゼリー

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問題

この処方は処方医に対する疑義照会が必要です。以下の問題に答えてください。

処方医に対する疑義照会内容の際の説明として、正しいと思われる番号を選択してください。(複数選択可)

アリセプトには細粒剤・ドライシロップが市販されているので、この患者さんの場合は、細粒剤もしくはドライシロップの使用も選択肢の一つです。

アリセプト錠を粉砕すると服用時に苦みを感じます。一方、アリセプトD錠は、口腔内で速やかに崩壊し、アリセプト錠を粉砕した場合と比べて苦みを感じにくいです。

アリセプト錠を粉砕して投与するのであれば、ジュースなどの甘い飲料に溶かすことで苦みはほとんどなくなりますので、そのように患者さんに説明いたします。

嚥下困難な患者さんにはアリセプト内服ゼリーもありますが、錠剤を粉砕した時と同じく苦みが強いので、苦みが苦手な患者さんにはおすすめできません。

回答回答:正解は1、2です。

アリセプトには細粒剤・ドライシロップが市販されているので、この患者さんの場合は、細粒剤もしくはドライシロップの使用も選択肢の一つです。

アリセプト錠を粉砕すると服用時に苦みを感じます。一方、アリセプトD錠は、粉砕してもアリセプト錠と比べて苦みを感じにくいです。

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問題

アリセプトD錠やアリセプト内服ゼリーには、苦味を感じにくいような製剤加工がされています。以下の問題に答えてください。

アリセプトD錠の苦味をマスクするための製剤加工として正しいものはどれですか。(一つだけ選択)

ドネペジル塩酸塩を細粒とし、その細粒を水溶性の皮膜でコーティングしている。

アニオン性高分子であるカラギーナンの苦味隠蔽効果を活用している。

ワックスの一種を溶融し、その中にドネペジル塩酸塩を分散して固化している。

pH調整剤によりpHを塩基性とすることで、ドネペジル塩酸塩の溶解を抑制している。

回答回答:正解は2です。

アニオン性高分子であるカラギーナンの苦味隠蔽効果を活用している。

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問題

この処方は処方医に対する疑義照会が必要です。以下の問題に答えてください。

疑義照会の対象となる問題点は何ですか?正しいと思われる番号を選択してください。(複数選択可)

アリセプトD錠は、高度のアルツハイマー型認知症患者には、5mgで8週間以上経過後、10mgに増量することとされており、増量時期が早すぎる。

ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠のジェネリック医薬品にも10mg製剤は市販されている。

ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠のジェネリック医薬品には、高度のアルツハイマー型認知症に対する適応がない。

ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠のジェネリック医薬品においては、1日10mgは承認用量外である。

回答回答:正解は3、4です。

ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠のジェネリック医薬品には、高度のアルツハイマー型認知症に対する適応がない。

ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠のジェネリック医薬品においては、1日10mgは承認用量外である。

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問題

ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠のジェネリック医薬品には、高度のアルツハイマー型認知症に対する適応がなく、1日10mgを投与することはできません。以下の問題に答えてください。

ドネペジル塩酸塩製剤のうち、アリセプトD錠以外に、高度のアルツハイマー型認知症に対する適応があり、
1日10mgを投与することができる製剤として、正しいものはどれですか。(複数選択可)

アリセプト錠

ドネペジル塩酸塩普通錠のジェネリック医薬品

アリセプト内服ゼリー

アリセプト細粒

回答回答:正解は1、3、4です。

アリセプト錠

アリセプト内服ゼリー

アリセプト細粒

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問題

この処方は処方医に対する疑義照会が必要です。以下の問題に答えてください。

この患者家族の話を、投薬にあたった薬剤師はどのように判断すれば良いと思いますか?正しいと思われる番号にチェックをつけてください。(複数選択可)

ユーモアが出てきて良かった。

順調で、現状維持のようだわ。

様子がおかしいのでアリセプトを減量した方がいいのかもしれない。

もう少し様子を聞いてみよう。病状が進行しているのかもしれない。

とにかく医師に報告しなければ。

回答回答:正解は4、5です。

もう少し様子を聞いてみよう。病状が進行しているのかもしれない。

とにかく医師に報告しなければ。

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問題

この処方は医師に対して疑義照会が必要です。

疑義照会の対象となる問題点は何ですか?正しいと思われる番号を選択してください。(一つだけ選択)

アリセプトの服用時期は夕食後でなければならない。

アリセプトの初回の1日投与量が少なすぎる。

アリセプトの2回目の1日投与量が少なすぎる。

アリセプトは投与開始2週間後に休薬を行わなければならない。

アリセプトの初回の1日投与量が多すぎる。

回答回答:正解は3です。

アリセプトの2回目の1日投与量が少なすぎる。

回答する

問題

この処方は医師に対して疑義照会が必要です。

疑義照会の対象となる問題点は何ですか?正しいと思われる番号を選択してください。(一つだけ選択)

アリセプトの初回の1日投与量が多すぎる。

アリセプトは前回に増量すべきであった。

アリセプトを5mg/日で継続する意図が明らかではない。

アリセプトは6週間投与した後の2週間の休薬が行われていない。

アリセプトの服用時期は食前でなければならない。

回答回答:正解は3です。

アリセプトを5mg/日で継続する意図が明らかではない。

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問題

この処方は医師に対して疑義照会が必要です。

疑義照会の対象となる問題点は何ですか?正しいと思われる番号にチェックをつけてください。
(一つだけ選択)

アリセプトの初回の1日投与量が少なすぎる。

アリセプトは2週間投与した後に1週間の休薬を行わなければならない。

アリセプトを10mg/日で投与する場合は、1日2回に分けなければならない。

アリセプトを10mg/日で投与する場合は、服用時期は就寝前でなければならない。

アリセプトは5mg/日で4週間以上経過しないと10mg/日に増量してはいけない。

回答回答:正解は5です。

アリセプトは5mg/日で4週間以上経過しないと10mg/日に増量してはいけない。

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問題

この処方は医師に対して疑義照会が必要です。

疑義照会の対象となる問題点は何ですか?正しいと思われる番号を選択してください。(一つだけ選択)

副作用で中止してからの休薬期間が短すぎる。

副作用で中止した場合、アリセプトは再開してはいけない。

アリセプトを再開する場合、1週間投与した後に1週間休薬しなければならない。

内服薬は使用できないので、経皮吸収型のアセチルコリンエステラーゼ阻害薬に変更しなければならない。

アリセプトを再開する場合、今回の1日投与量が多すぎる。

回答回答:正解は5です。

アリセプトを再開する場合、今回の1日投与量が多すぎる。

回答する

問題

この処方は医師に対して疑義照会が必要です。

疑義照会の対象となる問題点は何ですか?正しいと思われる番号にチェックをつけてください。
(一つだけ選択)

アリセプトの服用時期は就寝前でなければならない。

レミニール錠を16mg/日で服用していたのだから、アリセプトの初回の1日投与量が少なすぎる。

レミニール錠を減らしながら、アリセプト錠を併用し、最終的にレミニール錠を止めるような漸減処方でなくてはいけない。

アリセプト処方開始前に2週間休薬が行われていない。

アリセプトの初回の1日投与量が多すぎる。

回答回答:正解は5です。

アリセプトの初回の1日投与量が多すぎる。

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問題

この処方は医師に対して疑義照会が必要です。

以下の問題に答えてください。疑義照会の対象となる問題点は何ですか?
正しいと思われる番号にチェックをつけてください。(一つだけ選択)

副作用がでた時には、アリセプトを中止しなくてはいけない。

副作用がでた時には、アリセプトを3mgまで減量しなくてはいけない。

高度アルツハイマー型認知症の場合、5mg製剤でも一般名処方はできない。

副作用がでた時には1週間程度休薬期間をおいて、アリセプトを3mgから開始しなくてはいけない。

アリセプトで副作用がでたなら、他の後発品を試して見るべきだ。

回答回答:正解は3です。

高度アルツハイマー型認知症の場合、5mg製剤でも一般名処方はできない。

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問題

この処方は医師に対して疑義照会が必要です。

この処方に関して正しいと思われる番号を選択してください。(一つだけ選択)

アリセプトとパキシルは併用禁忌である。

パキシルはアリセプトの代謝酵素の一つであるCYP2D6を阻害し、アリセプトの血漿中濃度を上昇させる。

アリセプト服用中のアルツハイマー型認知症患者の抑うつ治療のために、全てのSSRIは問題無く併用できる。

アリセプトとパキシルを併用する際には、パキシルを減量しなくてはいけない。

アリセプトと併用する際にはフルボキサミンが適切である。

回答回答:正解は2です。

パキシルはアリセプトの代謝酵素の一つであるCYP2D6を阻害し、アリセプトの血漿中濃度を上昇させる。

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問題

この処方は処方医に対する疑義照会が必要です。以下の問題に答えてください。

疑義照会の対象となる問題点は何ですか?正しいと思われる番号にチェックをつけてください。
(一つだけ選択)

アリセプトD錠からリバスタッチパッチに切り替えるときは、アリセプトD錠を減量しながらリバスタッチを増量する必要がある。

アリセプトD錠とリバスタッチパッチは、併用することができない。

アリセプトD錠を使用している患者がリバスタッチパッチに切り替える場合は、アリセプトD錠を中止するとともに、リバスタッチパッチは一般的な初期用量の4.5mgではなく、維持量の9mgまたは13.5mgから開始する。

貼付剤としては、ドネペジル塩酸塩の貼付剤も市販されているので、そちらを用いた方がよい。

食欲不振などの消化器症状を有する患者に対しては、リバスタッチパッチは投与できない。

回答回答:正解は2です。

アリセプトD錠とリバスタッチパッチは、併用することができない。

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問題

アリセプトD錠とリバスタッチパッチは、併用することができません。以下の問題に答えてください。

アリセプトD錠とリバスタッチパッチが併用できない理由として、正しいものはどれですか。(一つだけ選択)

リバスタッチパッチにより、アリセプト(ドネペジル塩酸塩)の代謝が阻害され、血中濃度が著しく上昇するため。

リバスタッチパッチの適応患者は、経口剤が服用できない患者に限定されているため。

両剤ともコリンエステラーゼ阻害作用を有し、悪心、嘔吐等の胃腸障害、また、「重大な副作用」である徐脈、心ブロック等が発現したり、重篤化する可能性があるため。

両剤とも「重大な副作用」として肝機能障害が知られており、併用により重篤な肝障害が発現した症例が報告されているため。

回答回答:正解は3です。

両剤ともコリンエステラーゼ阻害作用を有し、悪心、嘔吐等の胃腸障害、また、「重大な副作用」である徐脈、心ブロック等が発現したり、重篤化する可能性があるため。

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鑑査のポイント

適切な剤形が選択されているか確認してください

【アリセプト】 錠・D錠・内服ゼリー:3mg、5mg、10mg
細粒:0.5%
ドライシロップ:1%

アリセプト錠 アリセプトD錠 アリセプト細粒 アリセプト内服ゼリー アリセプト
ドライシロップ
図1.アリセプトの各種剤形の外観(細粒以外は、5mg製剤を掲載)

患者が「水なしで服用できる錠剤を出します」と処方医から説明されていることから、処方意図は口腔内崩壊錠であることが考えられます。しかし、口腔内崩壊錠ではなく普通錠が処方されていることから、確認が必要と思われます。

アリセプトD錠は水なしで服用することも可能ですが、高齢者では唾液の量が少ないことが多く、崩壊までに時間がかかったり、崩壊後に飲み込めない場合もあります。添付文書の「適用上の注意」にも記載されているとおり、寝たままの状態では、水なしで服用させないこととなっています。なるべく「少量の水と服用する」ことをお勧めください。

対策のポイントへ

鑑査のポイント

アリセプトに、ドライシロップ剤が追加されました。(2013年6月発売)

  • 服薬コンプライアンスに優れ、介護者負担も軽減できる用時懸濁製剤です。
    ①細粒剤で問題となる飛散による飲み込みにくさ、包装に残留して飲み残す、
     こぼしやすいといった点を解消・軽減できます。
    ②粉末を水に懸濁して液体として服用することができます。そのため、服薬困難な
     患者様(水分誤嚥を除く)にも有用です。
  • 粉末のままでも服用しやすいドライシロップ剤です。
    ①一般的な服用方法である「水とともに服用」することもできます。
    ②原薬濃度を1%としたことにより、0.5%細粒剤と比較して製剤の服用量を半減し、
     患者様の服薬負担及び介護負担の軽減が期待できます。

アリセプトD錠と内服ゼリーには苦味を防ぐための添加物が含まれています

ドネペジル塩酸塩は、水に溶けると激しい苦味、口腔内のしびれを生じます。このため、アリセプトD錠およびアリセプト内服ゼリーには、苦味等の不快な味を隠蔽するために、カラギーナン(図1)が配合されています[特許登録]。カラギーナンは、アニオン性高分子の一種であり、お菓子のゼリーなどに使用されている海草由来のゲル化剤です。

図1.κカラギーナンの化学構造。分子内にアニオン性の –OSO3基を有する。
 κカラギーナンの化学構造。分子内にアニオン性の –OSO3基を有する。
対策のポイントへ

鑑査のポイント

ドネペジル塩酸塩のジェネリック医薬品には、高度アルツハイマー型認知症に対する適応はありません

 アリセプトの効能効果は、発売当初は「軽度及び中等度アルツハイマー型認知症」に限定されていましたが、その後2007年8月に「高度アルツハイマー型認知症」についての効能効果が追加されました。
 現在のところ、ドネペジル塩酸塩のジェネリック医薬品には、製剤の種類にかかわらず「高度アルツハイマー型認知症」に対する適応はなく、使用は「軽度及び中等度アルツハイマー型認知症」に限定されます。

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鑑査のポイント

アルツハイマー型認知症の症状は徐々に進行していくため、症状が悪化していないか、新たな周辺症状が出現していないかを患者や家族に確認し、症状が進行してきた時には、どのような症状が現れるのかを把握しておきましょう。

  • 服を着る時に手助けが必要
    (靴ひもが結べない、シャツの袖やえりのボタンを自分で留められない、左右間違えて靴をはく)
  • 入浴の際に手助けが必要
    (お風呂に入るのを嫌がる、お湯の温度、量の調節ができない、自分で髪を洗えない、お風呂から出ても
     きちんと体を拭けない)
  • お手洗いの後、水を流すのを忘れる
  • 失禁

このような症状が現れてきたら、高度アルツハイマー型認知症へ進行している可能性があります。

FASTによるアルツハイマー型認知症(AD)の自然経過 FASTによるアルツハイマー型認知症(AD)の自然経過
おくすり手帳用「生活のご様子 確認票」も利用しましょう。

症状確認票はFAST※をもとに作成しており、患者様の重症度がわかるようになっています。

生活のご様子 確認票
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鑑査のポイント

承認された用法・用量どおりの増量が行われているか確認してください。

軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症に対するアリセプトの用法・用量 『通常、成人にはドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量し、経口投与する。』

用法・用量に関連する使用上の注意『3mg/日投与は有効用量ではなく、消化器系副作用の発現を抑える目的なので、
原則として1~2週間を超えて使用しないこと。

 国内の軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象とした後期第Ⅱ相試験1)において、初回から5mg/日を投与した群の消化器系症状の発現率(因果関係なしを含む)は12.5%であり、プラセボ群の1.7%と比較して約7.4倍でした。
 そこで、消化器系症状の発現を抑えるために、軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象とした第Ⅲ相試験2)では、3mg/日を1週間投与した後に5mg/日に増量されました。その結果、消化器系症状の発現率は5mg/日群(最初の1週間は3mg/日)で14.7%、プラセボ群で8.4%であり、約1.8倍と抑えられました。(なお、第Ⅲ相試験において消化器系症状の発現率が高くなった理由として、介護日誌を使用して詳細に有害事象を収集したためと考えられています。)

 一方、国内の軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象とした後期第Ⅱ相試験1)の層別解析(投与前の認知機能が正常に近い(ADAS-Jcogが15点未満)症例を除いた解析)において、認知機能の変化は3mg/日群とプラセボ群とで差が認められませんでした。
 したがって、3mg/日は有効用量ではありません。この後期第Ⅱ相試験では5mg/日が臨床推奨用量と示唆され、引き続き実施された第Ⅲ相試験において5mg/日の効果が証明されています。

1)本間昭ら, 臨床評価, 26(2): 251-284, 1998.
2)Homma A et al., Dement Geriatr Cogn Disord, 11(6): 299-313, 2000.


アリセプト5mgと3mg投与時のADAS-Jcogの経時変化 アリセプト5mgと3mg投与時のADAS-Jcogの経時変化

<http://qa.eisai.jp/medical/detail.asp?baID=3&nodeid=373&faqid=336>
(1)本間昭ら, 臨床評価, 26(2): 251-284, 1998.


対策のポイントへ

鑑査のポイント

承認された用法・用量どおりの増量が行われているか確認してください。

高度アルツハイマー型認知症に対するアリセプトの用法・用量 『通常、成人にはドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量し、経口投与する。
高度のアルツハイマー型認知症患者には、5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する。

用法・用量に関連する使用上の注意 『10mg/日に増量する場合は、消化器系副作用に注意しながら投与すること。』

〈参考〉アリセプト国内高度AD第Ⅲ相試験

有効性について、認知機能を評価する SIB 得点※ の最終時の変化量は、5mg/日群、10mg/日群ともに、プラセボ群と比較して有意な改善が認められています。

しかし一方、全般的臨床症状を評価するCIBIC plus※では、10mg/日群では有意な改善効果が認められましたが、5mg/日群では有意な改善までは至りませんでした。

高度アルツハイマー型認知症を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験

【対象】

高度アルツハイマー型認知症患者325例にアリセプトまたはプラセボを投与した。
そのうち、
■SIBの平均変化量の推移を解析対象例とした。

本試験の高度アルツハイマー型認知症とは 「高度アルツハイマー型認知症患者」とは、以下の基準を満たしたものを対象とした。
DSM-Ⅳによりアルツハイマー型認知症と診断され、改訂版Hachinskiの脳虚血スコアで
6点以下の患者のうち、以下の基準を満たすもの。
(1)観察開始日(投与4週前)のFASTが6以上の患者
(2)観察開始日(投与4週前)のMMSEが1~12点の患者

【方法】 アリセプト5mg、10mg、またはプラセボを1日1回経口投与した。投与期間は24週。
なお5mg群は最初の2週間は3mg/日を投与し、その後5mg/日に増量した。
10mg群は最初の2週間は3mg/日、その後4週間は5mg/日を投与し、6週後より10mg/日に増量した。
【評価項目】 (1)SIB(認知機能)
(2)CIBIC plus(臨床症状評価)

高度アルツハイマー型認知症承認申請資料


高度アルツハイマー型認知症を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験臨床成績

■SIBの平均変化量の推移 ■SIBの平均変化量の推移

高度アルツハイマー型認知症承認申請資料


高度アルツハイマー型認知症を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験臨床成績

■CIBIC plusの改善度(最終時) ■CIBIC plusの改善度(最終時)

高度アルツハイマー型認知症承認申請資料


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鑑査のポイント

承認された用法・用量どおりの増量が行われているか確認してください。

高度アルツハイマー型認知症に対するアリセプトの用法・用量 『通常、成人にはドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量し、経口投与する。
高度のアルツハイマー型認知症患者には、5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する。

用法・用量に関連する使用上の注意 『10mg/日に増量する場合は、消化器系副作用に注意しながら投与すること。』

 米国の軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象とした2つの第Ⅲ相試験では、5mg/日を1週間投与後に10mg/日に増量されました。その結果、12週間投与された試験1)では、10mg/日投与群で悪心(22%)、不眠(18%)、下痢(13%)が、プラセボ群(それぞれ8%、5%、3%)や5mg/日投与群(それぞれ7%、8%、6%)よりも多く発現し、24週間投与された試験2)でも、10mg/日投与群で下痢(17%)、悪心(17%)、嘔吐(10%)が、プラセボ群(それぞれ7%、4%、2%)や5mg/日投与群(それぞれ9%、4%、3%)よりも多く発現しました。一方、これら2試験に引き続いて行われた継続長期投与試験3)において、5mg/日を6週間投与後に10mg/日に増量したところ、10mg/日投与群における主な有害事象の発現率は、プラセボ群とほとんど差が認められない程度にまで減少しました。
 以上のことから、国内の高度のアルツハイマー型認知症患者を対象とした第Ⅲ相試験4)において、10mg/日の投与方法として最初の2週間は3mg/日を投与し、その後の4週間は5mg/日を投与した後、10mg/日に増量したところ、副作用の発現率はプラセボ群で21.0%、5mg/日群で28.7%、10mg/日群で46.9%であり、10mg/日群ではプラセボ群よりも高かったものの、重篤な有害事象はそれぞれ14.3%、11.9%、10.4%、高度な有害事象はそれぞれ9.5%、2.0%、5.2%であり、3群間で差は認められませんでした。
 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬による末梢でのコリン作動性作用(ムスカリン様作用)による副作用(消化器系症状)は、用量依存的に発現率が高くなる可能性があります。消化器症状は漸増投与によりある程度抑えられることが知られていますので、3mg/日から5mg/日に増量し、5mg/日で4週間以上投与して十分に慣れさせてから、10mg/日に増量する必要があります。

1) Rogers SL et al., Arch Intern Med, 158(9):1021-1031, 1998.
2) Rogers SL et al., Neurology, 50(1):136-145, 1998.
3) Doody RS et al., Arch Neurol, 58(3):427-433, 2001.
4) Homma A et al., Dement Geriatr Cogn Disord. 25(5):399-407, 2008.


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鑑査のポイント

休薬した後に投与を再開する場合の用法・用量を確認してください。

 アリセプトでは、用量依存的に消化器症状の発現率が高くなります。アリセプトによる消化器症状は、投与初期の血漿中濃度の上昇に起因したコリンエステラーゼ阻害作用に基づく急性症状であると考えられています1)。したがって、休薬前の投与量である5mg/日で再開した場合、副作用の発現が懸念されます。

1) エーザイ社内資料 http://qa.eisai.jp/medical/detail.asp?baID=3&nodeid=373&faqid=326 の記載です。


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鑑査のポイント

他の同効薬から変更する場合、変更時点での他の同効薬の用量が維持用量まで増量されていても、アリセプト錠は初期用量の3mg/日から開始しなくてはいけません。

本邦では、アリセプトの他にガランタミン(レミニール)、リバスチグミン(イクセロン/リバスタッチ)のコリンエステラーゼ阻害薬が、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症に対し適応を有します。これらの薬剤は、主な作用機序は同じであっても、薬理作用が多少異なっていたり、製剤特性が異なるため、ある薬剤で忍容性が悪かったり(消化器症状、徐脈など)、効果に問題がある場合でも、他のコリンエステラーゼ阻害薬に変更することで効果が見られたり、副作用が軽減することがあります。海外では、コリンエステラーゼ阻害薬間の切り替え試験の結果が数例報告されていますが(ガランタミン、リバスチグミンから、アリセプトへの切り替え試験はなし)1)、それらの試験においては、切り替えに際して休薬期間を置かないまでも、切り替え後の治療薬は最少用量で投与開始することによって症状の改善が見られています。ただし、前治療薬で副作用発現が認められた場合には、7~14日間の休薬期間をおく方が安全だとも考えられています。2)

1) Massoud F et al., Int Psychogeriatr, 23(3): 372–378, 2011.
2) Farlow MR, Cummings JL, Am J Med, 120(5): 388-397, 2007.


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鑑査のポイント

高度アルツハイマー型認知症の場合、5mg製剤でも一般名処方はできません。

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鑑査のポイント

SSRIとアリセプトの併用は「併用注意」には設定されていませんが、アリセプトはCYP3A4やCYP2D6により代謝されるため、CYP3A4及びCYP2D6の阻害作用を有するフルボキサミンマレイン酸塩、CYP2D6の阻害作用を有するパロキセチン塩酸塩水和物やデュロキセチン塩酸塩との併用により、アリセプトの作用が増強される可能性が考えられますので、併用時には患者の状態に注意してください。

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鑑査のポイント

ドネペジル塩酸塩は、他のコリンエステラーゼ作用を有する同効薬との併用はできません

アリセプトの「使用上の注意」の「相互作用」の項においては、他のコリンエステラーゼ阻害薬との併用について「禁忌」あるいは「併用注意」との規定はありません。しかし、「2.重要な基本的注意」に、「(4)他のアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有する同効薬(ガランタミン等)と併用しないこと。」と規定されています。すなわち、コリンエステラーゼ阻害薬は、消化管障害や消化性潰瘍、徐脈、心ブロックなどのコリン作動性の副作用を発現する可能性があり、これらの副作用が両剤の併用により発現したり、重篤化する危険性があります。
このように、両者の併用は、安全性の観点から回避すべく規定されており、リバスチグミン経皮吸収型製剤(リバスタッチパッチ/イクセロンパッチ)の医薬品添付文書にも同様の記載があります。

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対策のポイント

アリセプトの剤形とそれらの生物学的同等性について知っておく必要があります

アリセプトの5種類の剤形は、いずれも生物学的に同等であると考えられており、投与後の血中濃度推移に、剤形間の差異は認められていません(図2、図3)。
さらに、D錠を水で服用した際と水なしで服用した際の血中濃度推移にも、差異は認められていません(図2)。

血漿中ドネペジル塩酸塩濃度

図2.健康成人にアリセプトD錠 5mg又はアリセプト錠 5mgを
単回経口投与した時の平均血漿中濃度推移(mean±SD、n=12)

血漿中ドネペジル塩酸塩濃度

図3.健康成人男子にドライシロップ1% 0.5g及び錠5mgを
単回経口投与した時の平均血漿中濃度推移(mean±SD、n=12)

アリセプトD錠は、崩壊性試験において、おおむね15~30秒間ですみやかに崩壊することが知られています(表 1)。

表1. アリセプトD錠の崩壊試験結果
製剤 崩壊時間(秒)
アリセプトD錠 3mg
アリセプトD錠 5mg
アリセプトD錠 10mg
15~18
15~23
17~27

エーザイ社内資料


試験方法と結果

試験は一般試験法に従い行った。
しかし、錠剤が補助盤に張り付いて判定が困難なため、補助盤を用いない方法とした。

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対策のポイント

アリセプトの苦味と、製剤添加物について知っておきましょう

ドネペジル塩酸塩(2mg/mL)と各種高分子化合物を混合した場合の苦味マスキング効果が、2名の被験者において検討されています。その結果、κカラギーナンは、顕著な苦味隠蔽効果を示しました(表1)。この苦味隠蔽の機構としては、塩基性のドネペジルが、酸性多糖類と相互作用することで、溶液中の遊離型ドネペジル濃度が減少するためであると考えられています。

表1. ドネペジル塩酸塩に対する各種高分子化合物の苦味隠蔽効果。2mg/mLのドネペジル塩酸塩溶液を5mLとり、
  これに各種高分子化合物50mgを溶解し、官能試験を行った結果を示している。
試料/被験者 A B
苦味 しびれ 苦味 しびれ
ドネペジル塩酸塩(D)
D+κカラギーナン
D+コンドロイチン硫酸
D+デキストラン硫酸
+++

++
+++
±
++
±
+++

+++
+++

++

(+++;とても苦い/しびれる、++;苦い/しびれる、+;少し苦い/しびれる、±;何か感じる、-;何も感じない)
[特許公報 特許第5053228号 より]


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対策のポイント

高度アルツハイマー型認知症患者に対して10mg/日で投与する際の注意事項に
ついても知っておきましょう

高度アルツハイマー型認知症患者に対する用法・用量は「5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する。
なお、症状により適宜減量する。」とされています。したがって、10mgに増量の際には、4週間以上投与が継続していることを確認する必要があります。

また、高度アルツハイマー型認知症患者に対して10mgを投与した際には、とくに消化器系の副作用があらわれやすいため注意が必要です。添付文書の「用法・用量に関連する使用上の注意」においても「10mg/日に増量する場合は、消化器系副作用に注意しながら投与すること。」と記載されています。

表1. アリセプト錠の副作用発現率
副作用の種類 軽度及び中等度
アルツハイマー型認知症
高度アルツハイマー型認知症
副作用等の発現率(%) 10.66 44.30
胃腸障害の発現率(%) 3.73 17.10

[アリセプト錠インタビューフォームより]


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対策(代替薬など)のポイント

薬剤師が医師に疑義照会する、患者家族から医師に説明してもらうなど、今の状況を医師に伝え、次の段階の治療を考慮しましょう。 高度アルツハイマー型認知症に適応があるコリンエステラーゼ阻害薬はドネペジル塩酸塩(アリセプト)だけですので、アリセプトを10mgに増量するという対応になります。
さらに、高度アルツハイマー型認知症の周辺症状の一つとして嚥下障害が今後現れることがありますので、投薬時には常にコンプライアンスを確認し、必要に応じてD錠やドライシロップ剤、ゼリー製剤への処方変更を医師に提言してください。

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対策(代替薬など)のポイント

承認された用法・用量どおりに投与量の漸増を進言してください

アリセプトのように漸増投与しなければならない薬については、医師がその用法・用量をきちんと認識していなかった場合、うっかり忘れていた場合、認識していたが処方入力ミスをした場合など、様々な理由で不適正な処方となり得ます。また、副作用が発現した場合には医師が意識的に承認外の処方を行うことも考えられます。
 問題の処方では、患者に消化器症状などの副作用は発現しておらず、3mg/日で継続する特段の理由はないと考えられますので、疑義照会が必須となります。

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対策(代替薬など)のポイント

副作用の有無を確認した上で、投与量の漸増について確認をしてください

 アリセプトのような漸増投与を行う薬については、医師がその用法・用量をきちんと認識していなかった場合、うっかり忘れていた場合、認識していたが処方入力ミスをした場合など、様々な理由で不適正使用が起こり得ます。また、医師が意識的に承認外の処方を行うことも考えられます。そのため薬剤師は、薬歴やチェックリストなどを用いて、薬歴を確実に管理する必要があります。
 問題の処方では、すでに5mg/日を4週間投与しており、患者の家族の話からは、特に消化器症状の副作用は認められておりません。10mg増量時の副作用発現軽減を企図して、医師が意図的に5mgの処方期間を延長している可能性がありますが、10mg/日への漸増が行われない理由について確認するため、疑義照会が必須となります。

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対策(代替薬など)のポイント

承認された用法・用量どおりに、投与量の漸増を進言してください

 アリセプトのように漸増投与しなければならない薬については、医師がその用法・用量をきちんと認識していなかった場合、うっかり忘れていた場合、認識していたが処方入力ミスをした場合など、様々な理由で不適正な処方となり得ます。また、医師が意識的に承認外の処方を行うことも考えられます。そのため薬剤師は、チェックリストなどを用いて薬歴を確実に管理する必要があります。
 問題の処方では、5mg/日の投与期間が1週間で10mg/日への漸増となりますので、消化器症状などの副作用が発現する可能性が高く、また、承認された用法・用量とは異なる漸増法となっていますので、疑義照会が必須となります。

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対策(代替薬など)のポイント

休薬期間が4週間を超えている場合には3mg/日からの再開を検討してください

 再開する場合の投与量について検討した臨床試験は行われておらず、明確なデータはありません。
 国内の第Ⅲ相臨床試験2)では、休薬3週間以内ではアリセプトの血中濃度が0になっていないことが確認されているため、休薬期間が3週間以内であれば5mg/日から再開しても問題ないと思われます。
 しかし、休薬期間が4週間を超えている場合や、副作用の発現が懸念される場合などは、3mg/日から再開することが勧められます。
 問題の処方では、休薬期間が4週間であり、5mg/日で再開されていますので、疑義照会が必須となります。

2) 本間昭ら:臨床評価, 26, 251-84(1998)

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対策(代替薬など)のポイント

他のコリンエステラーゼ阻害薬からアリセプトへ変更した臨床試験が現時点では行われていないこと、他のコリンエステラーゼ阻害薬間における臨床試験での切り替え方法に準じた初回投与量を処方するべきであることを説明します。

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対策(代替薬など)のポイント

先発品のアリセプトのみ「高度のアルツハイマー型認知症患者」に適応を有しています。したがって、後発品が存在しない10mg錠はもちろん、「高度のアルツハイマー型認知症患者」に処方する場合には、5mgに減量しても後発品では処方できません。

厚生労働省の一般名マスタを参照してください。

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shohosen.html


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対策(代替薬など)のポイント

アルツハイマー病におけるうつ症状の治療

文献検索では、アルツハイマー病におけるうつ症状の有病率は、使用する診断基準により差があることが知られていますが、通常50~60%前後とされています。1)
アメリカ精神医学会のアルツハイマー病とその他の認知症治療のガイドライン2)では、アルツハイマー病合併のうつ病に対するSSRIのエビデンスは確立していないとしながらも、Bupropion、venlafaxine(本邦未発売)、ミルタザピンなどを推奨しています(ただし、三環系抗うつ薬は使用すべきではないと記載されています)。
うつ病の治療を考える場合には、まずアルコールや鎮静・睡眠導入薬への依存、脳卒中やパーキンソン病などの神経疾患、甲状腺疾患や心臓病、悪性腫瘍などの身体疾患やステロイドやベンゾジアゼピン系抗不安薬や睡眠導入薬などの使用がなされていないかを明確にする必要性が述べられています。


一方でこれらの報告とは逆に、パロキセチン塩酸塩水和物投与中の中等度アルツハイマー型認知症患者にアリセプトを追加投与したところ、興奮と錯乱をきたして攻撃的になったという症例報告もあり3)(この報告に対して、患者が攻撃的になった理由を両薬剤の相互作用とは断言しかねる、とコメントもあります4))、患者の状態を詳細に把握する必要があります。
SSRIのアルツハイマー病合併のうつ病に対する効果については、多くの臨床試験が行われていますが、最近のメタアナリシスでは、SSRI(直接解析されているのはセルトラリン、venlafaxine、fluoxetine(本邦未発売)、ミルタザピン)がアルツハイマー病合併のうつ病に対してプラセボと比較して効果がないことが示されています5-7)
以上のことから、現時点で、アルツハイマー病合併のうつ病に対してのSSRIの効果は明確ではないと考えられます。

1.Wragg RE,Jeste DV.Am J Psychiatry.146(5):577-87,1989.
2.http://psychiatryonline.org/content.aspx?bookid=28&sectionid=1679489 の<6. Treatment of Depression>(2012.11 アクセス)
3.Carrier, L.:J. Am. Geriatr. Soc., 47, 1037(1999)
4.Rojas-Fernandez, C.:J. Am. Geriatr. Soc., 48,597-8(2000)
5.Nelson JC et al., J Am Geriatr Soc,59:577-585,2011.
6.Bains J et al., Cochrane Database Syst Rev,4:CD003944.2002.

アリセプトとSSRIの薬物動態学的相互作用

SSRIとアリセプトの併用は「併用注意」には設定されていませんが、アリセプトはCYP3A4やCYP2D6により代謝されるため、CYP3A4及びCYP2D6の阻害作用を有するフルボキサミンマレイン酸塩、CYP2D6の阻害作用を有するパロキセチン塩酸塩水和物やデュロキセチン塩酸塩との併用により、アリセプトの作用が増強される可能性が考えられますので、併用時には患者の状態に注意が必要です。これらのSSRIが使用できない場合の代替薬としては、CYPの阻害作用を持たないエスシタロプラムシュウ酸塩(レクサプロ錠10mg)、塩酸セルトラリン(ジェイゾロフト錠25/50mg)、ミルタザピン(リフレックス、レメロン15mg)、ミルナシプラン塩酸塩(トレドミン錠12.5mg/15mg/25mg/50mg)などがあります。

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対策のポイント

コリンエステラーゼ阻害薬には、経皮吸収型の製剤もありますが、アリセプトとの
併用はできません

リバスチグミン経皮吸収型製剤(リバスタッチパッチ/イクセロンパッチ)は、アリセプトと同じくコリンエステラーゼ阻害作用を有するアルツハイマー型認知症治療剤の外用剤ですが、有効成分は皮膚から吸収され、全身循環に移行して作用を示す、いわゆる経皮吸収型製剤です。したがって、全身作用性の副作用を考慮する必要があります。

表1.アリセプト錠とリバスチグミン経皮吸収型製剤の副作用頻度(%)
副作用の種類 アリセプト錠1)
(n=3,697)
アリセプト錠2)
(n=386)
リバスチグミン経皮吸収型製剤(n=858)
心臓障害
 徐脈
 心室性期外収縮
0.24
 0.08
 0
4.92
 0.26
 1.30
3.7
 0.6
 0.8
胃腸障害
 嘔吐
 悪心
 下痢
 便秘
 腹痛
3.73
 0.65
 1.76
 0.78
 0.19
 0.14
17.10
 6.99
 8.03
 4.92
 1.04
 0.26
16.0
 9.0
 8.7
 2.0
 1.5
 0.8

1)軽度及び中等度アルツハイマー型認知症患者における値(承認時と使用成績調査の合計)。
2)高度アルツハイマー型認知症患者における承認時の値。

[アリセプトおよびリバスタッチパッチのインタビューフォームより]


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疑義照会

照会の必須度必須

「患者さんのご家族のお話によりますと、今回『水なしで飲める錠剤を出す』と説明を受けられたとのことです。今回はアリセプト錠が処方されておりますが、水なしで服用可能で、普通錠と同じ体内動態を示す製剤として、口腔内崩壊錠であるアリセプトD錠がございます。 どのようにいたしましょうか?」

照会結果変更あり

アリセプト錠(3mg)澤田 1回1錠(1日1錠)1日1回 朝食後服用 14日分
アリセプトD錠(3mg)

  • 処方医が意図した剤形は口腔内崩壊錠であったが、アリセプトの錠剤であれば口腔内崩壊錠だと思いこみ、商品名に特に気を配らずに錠剤を処方してしまったとのことであった。
  • 口腔内崩壊錠の特性と服用法について、薬剤交付時に患者に説明した。
まとめ
  • アリセプトには普通錠、D錠、細粒、内服ゼリー、ドライシロップと多くの剤形がある。
    患者ごとに適切な剤形を選択する必要がある。
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疑義照会

照会の必須度必須

「今回、患者さんはアリセプトの錠剤が飲みにくいということで、錠剤を粉砕するようにとの処方が出されていますが、アリセプトの成分であるドネペジル塩酸塩は非常に苦味が強い物質です。錠剤を粉砕しますと、かえって苦味で服用しにくくなる可能性があります。ドライシロップ、細粒剤もしくは、苦味をマスクする添加剤が含まれたアリセプトD錠かアリセプト内服ゼリーでしたら、錠剤を服用するのが苦手な患者さんにも服用しやすいと思いますが、いかがでしょうか?」

照会結果変更あり

アリセプト錠(5mg)    1回1錠(1日1錠)澤田澤田 1日1回 朝食後服用 14日分
アリセプト内服ゼリー(5mg)1回1個(1日1個)
(粉砕してください)澤田

  • 処方医は、ドネペジル塩酸塩の強い苦味について知識がなかった。
  • 処方は、アリセプト内服ゼリーに変更になった。
まとめ
  • ドネペジル塩酸塩は強い苦味を持つが、アリセプトは、カラギーナンを用いて内服ゼリー、D錠の苦味を解消している。製剤特性を把握しておくことが適正な服薬指導、疑義照会につながる。
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疑義照会

照会の必須度必須

「患者さんは、高度アルツハイマー型認知症ということで、今回よりドネペジル塩酸塩の1日量が5mgから10mgに増量されています。患者さんはジェネリック医薬品を希望しておられますが、ジェネリック医薬品には現在のところ、高度アルツハイマー型認知症に対する効能効果は認められておりません。高度アルツハイマー型認知症に対してドネペジル塩酸塩を処方されるのでしたら、アリセプトの製剤に限定されます。いかがいたしましょうか?」

照会結果変更あり

ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠(5mg)澤田
アリセプトD錠 10mg 1回 2澤田 1錠(1日 2澤田 1錠)1日1回 朝食後服用 14日分

  • 処方医は、アリセプトD錠10mgに変更した。
  • 併せて、消化器系の副作用についても、患者と処方医に情報提供するとともに、注意深く観察していくこととした。
まとめ
  • 高度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制に適応を持つドネペジル塩酸塩製剤は、先発品アリセプトのみである。
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疑義照会

照会の必須度推奨

先生にはお話されなかったとのことでしたので、ご連絡させていただきます。ご家族のお話によると、最近、患者さんは服を着る時に手助けが必要であったり、左右の靴をはき違えたりしておられるようです。病状が進んでいるように思われますが、いかが致しましょうか?アリセプトは、高度のアルツハイマー型認知症に対して、10mg錠が使用可能です。

照会結果変更あり

処方1

処方オーダリング 4月1日 神経内科

アリセプトD錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後服用 28日分澤田 14日分

  • 次回の受診日に検査を行い、改めて処方を考えるという医師からの回答であった。ただし、処方日数は14日分に変更となった。

〈参考〉

本事例では、家族の話から治療中の中等度アルツハイマー型認知症患者の病状が進行しているのを発見し、医師に増量を提案するというものでしたが、未治療のアルツハイマー型認知症患者を投薬時や家族からの訴えによって発見し、受診勧奨を行うのも薬剤師として重要な役割です。以下で示したような患者の振るまいを見つけたら、患者に受診を促しましょう。

薬局でみられる認知症の傾向

服薬し忘れを取り繕う 薬を飲み間違える 「薬を盗られた」と訴える
小銭で払えず紙幣を出す 堂々と万引き! 服装がちぐはぐ

「今日は何日でしたっけ?」と聞いても「1月の…。えっと、今日はカレンダーを見てないからわからないわ」とごまかすことがある。
「昨日もお会いしましたよね?」などとあえて間違った質問を何度かしてみる。
「そうですね」と話をあわせてくるようなら、認知機能の低下が疑われる。

NIKKEI Drug information 2011.01
NPO法人アビリティクラブたすけあい 香丸 眞理子 第6回 保険薬局マネジメントセミナー
まとめ
  • アルツハイマー型認知症や高度のアルツハイマー型認知症の発見も薬剤師の重要な役割。段階を踏まえた認知症の特徴をよく認識し、受診勧奨や服薬量の増量につなげることが望まれる。
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疑義照会

照会の必須度必須

「処方されていますアリセプトは、1日1回3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量することになっています。また、1日3mgは有効用量ではなく、消化器系副作用の発現を抑える目的なので、原則として1~2週間を超えないこととされています。今回は前回と同じ1日3mgのままですが、よろしいでしょうか?」

照会結果処分変更あり

アリセプト錠 3mg澤田 1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後服用 14日分
       5mg

  • 処方医は、アリセプトが初めて使用する薬だったため、アリセプトは漸増投与しなければならないことを
    忘れていた。3mg/日から5mg/日に増量することとなった。
  • 患者の家族には副作用(消化器系症状)が見られた場合には申告するように指導した。
まとめ
  • 軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症には1日1回アリセプト3mgから開始し、
    1-2週間後に維持量5mgに増量する。
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疑義照会

照会の必須度推奨

「処方されていますアリセプトは、高度のアルツハイマー型認知症の場合、1日5mgを4週間以上投与してから1日10mg/日に増量することになっています。患者さんは既に1日5mgを4週間服用されていますが、1日10mgに増量されておりません。何か特段の事情がございますでしょうか?」

照会結果処分変更あり

処方3

7月13日 神経内科(今回の処方)

アリセプト錠 5mg澤田 1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後服用 14澤田日分
       10mg                     7

  • 処方医は、アリセプトは漸増投与しなければならないことを認識してはいたが、患者が既に5mg/日を4週間服用していることを失念していた。特に副作用も認められておらず、10mg/日に増量することになった。また、念のため処方日数を7日分に変更し、次週再受診してもらい、消化器系症状を確認することとなった。
  • 患者の家族には副作用(消化器系症状)が見られた場合には申告するように指導した。
まとめ
  • 高度のアルツハイマー型認知症患者には、維持量としてアリセプト10mgを投与する必要がある。
  • 副作用発現軽減のため、アリセプト5mgで4週間以上経過後に維持量10mgに増量する。
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疑義照会

照会の必須度必須

「処方されていますアリセプトは、1日5mgを4週間以上投与してから1日10mgに増量することになっています。急激に増量しますと、消化器系副作用が発現する可能性があるため、1日5mgで十分に慣れていただく必要があります。今回は、1日5mgに増量されてから1週間しか経過しておりませんが、いかがいたしましょうか?」

照会結果処分変更あり

処方3

10月19日 神経内科(今回の処方)

アリセプト錠 10mg澤田 1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後服用 7日分
       5mg

  • 処方医は、アリセプトが初めて使用する薬だったため、アリセプトは漸増投与しなければならないことは認識していたが、3mg/日 → 5mg/日 → 10mg/日と1週間ごとに増量すればよいと誤解していた。5mg/日を継続することになった。
まとめ
  • 高度のアルツハイマー型認知症患者に対してはアリセプト5mgから10mgへの増量は、
    副作用発現を軽減するため4週間以上かける必要がある。
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疑義照会

照会の必須度必須

「アリセプトを処方されている患者さんですが、副作用のため4週間休薬されていたとうかがいました。4週間を超えての休薬後にアリセプトを再開する場合、消化器症状などの副作用発現が懸念されますので、初回の場合と同じように、1日1回3mgから開始したほうがよろしいかと存じますが、いかがいたしましょうか?」

照会結果処分変更あり

処方2

8月19日 神経内科(今回の処方)

アリセプト錠 5mg澤田 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後服用 14日分
       3mg

  • 処方医は、アリセプトを休薬後に再開する患者が初めてであったため、再開時の投与量について注意を向けていなかった。副作用の発現が懸念されることから、3mg/日で再開することとなった。
  • 患者の家族には副作用(消化器系症状)が見られた場合には申告するように指導した。
まとめ
  • 5mg/日での継続服用を一旦休薬した場合、休薬期間が4週間を超えている場合には、
    副作用発現を回避するため、初期用量3mg/日からの再開を検討する。
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疑義照会

照会の必須度必須

「今回、患者さんのお薬が変更になっております。コリンエステラーゼ阻害薬間の切り替えでは、副作用を最小限に抑えるために、切り替え後の初回投与量は最少用量から開始する必要があることが、海外で行われた数例の臨床試験で示されております。それらの試験では、前治療薬で副作用がでていなければ、休薬期間を空けなくても良いことも示されております。いかがいたしましょうか。」

照会結果処分変更あり

アリセプト錠 5mg澤田 1回1錠(1日1錠)1日1回 夕食後服用 7日分
       3mg

  • 疑義照会の結果、高齢でもあることから、アリセプトを3mgから始めることになりました。
まとめ
  • 他のアルツハイマー型認知症治療薬からの薬剤変更。どんな場合でも、副作用発現回避のためアリセプトは初期用量3mgからの開始が必須である。
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疑義照会

疑義照会は必要ありませんが、フィードバックは必要です。

『「高度のアルツハイマー型認知症」だと、ご家族から聞いております。「高度のアルツハイマー型認知症」に適応を有しているのは、先発のアリセプトのみです。たとえ、副作用で減量が必要でも、「高度のアルツハイマー型認知症」の患者へは先発品しか投与できません。したがって、今回、一般名で御処方されておりますが、患者さんの了解を得て、先発品で調剤致しましたのでご報告致します。』

照会結果変更あり

処方3

(次回の処方)

アリセプト錠 5mg 1回1錠(1日1錠)1日1回 朝食後服用 14日分

まとめ
  • 高度アルツハイマー型認知症患者が副作用等で5mgに減量する場合、5mg製剤であっても高度アルツハイマー型認知症への適応を持つドネペジル塩酸塩製剤は先発品アリセプトのみであり、後発品が無い先発品の一般名処方はできない。
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疑義照会推奨

「この度、アリセプトと併用するようにパロキセチンを御処方になっておられますが、パロキセチンはアリセプトの主な代謝酵素でありますCYP2D6を強力に阻害します。従いまして、併用によりアリセプトの血漿中濃度が上昇する可能性があります。薬物動態学的に相互作用のない代替薬としては、エスシタロプラムシュウ酸塩、ミルタザピンなどがありますが、如何いたしましょうか」

照会結果変更あり

処方2

パロキセチンはエスシタロプラムシュウ酸塩に変更となった。

アリセプト錠 5mg 1錠 1日1回(1回1錠)朝食後服用 14日分
パキシル錠  20mg 1日1錠(1回1錠)朝食後服用 14日分澤田
レクサプロ錠 10mg 1錠 1日1回(1回1錠)夕食後服用 14日分

まとめ
  • アリセプトは主に肝代謝酵素CYP3A4やCYP2D6で代謝される。

  • CYP3A4やCYP2D6を阻害するフルボキサミンマレイン酸塩、CYP2D6の阻害作用を有するパロキセチン塩酸塩水和物やデュロキセチン塩酸塩との併用により、アリセプトの作用が増強される可能性がある。
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疑義照会

照会の必須度必須

「患者さんが消化器系の症状を気にされていることから、先生は今回、外用剤のリバスタッチパッチへの変更を考慮されているかと思います。しかし、両剤はいずれもコリン作動性の副作用があることから、同時併用することはできません。また、内用剤のアリセプトを外用剤のリバスタッチパッチに変更することで、消化器系の副作用を軽減できるというエビデンスもありません。いかがいたしましょうか。」

照会結果変更あり

アリセプトD錠(5mg)  1回1錠(1日1錠)1日1回 朝食後服用 7日分
リバスタッチパッチ4.5mg 7枚       1日1回 1枚貼付澤田

  • リバスタッチパッチは中止となった。
  • 消化器系の副作用については、継続して経過観察していくこととした。
まとめ
  • コリンエステラーゼ阻害薬には外用剤(経皮吸収型製剤)が存在する。
    外用剤における副作用の発現頻度は低くない。

  • 外用剤であれば併用しても大丈夫だと思いがちだが、同効薬の併用は避けるべきである。
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添付文書一覧

添付文書 アリセプト錠3mg
アリセプト錠5mg
アリセプト錠10mg
アリセプト細粒0.5%

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指導箋 アリセプトを飲まれる方へ

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指導箋 アリセプト教室テキスト

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指導箋 <おくすり手帳用>
生活のご様子 確認票

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