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アロディニア(異痛症)

アロディニア(allodynia)とは

片頭痛によって脳が過敏になり、本来は痛くない刺激を痛みと感じるアロディニア(異痛症)が、トリプタン治療効果との関連で注目されています。

片頭痛患者が示す症状の中には、顔に風が当たると痛い、メガネやイヤリングが不快、髪を結んでいるのがつらい、くしやブラシが痛くて使えないといったものがありますが、これらは頭部アロディニアと呼ばれています。さらに脳が過敏になると、頭部だけではなく、手足のしびれや腕時計、ベルトが不快になることもあり、これらは頭蓋外アロディニアに分類されます。

アロディニアは、患者自身が訴えることは少ないため、丁寧な問診での聞き取りが必要です。

頭部アロディニア

  • 顔に風が当たると痛い
  • 髪の毛がピリピリする
  • 髪の毛を結んでいるのが辛い
  • ブラシやくしが痛くて使えない
  • 眼鏡、イヤリングが不快
  • 痛い側が枕に当たると寝ていられない

頭蓋外アロディニア

  • 手足のしびれ感
  • ピリピリ感
  • 腕時計が不快
  • ベルトがきつい
  • 布団や毛布が体に触れると不快

アロディニアはどのように起こるのか?

片頭痛は、血管の拡張と炎症が脳幹部の三叉神経に伝わることで起こる頭痛といわれています。

顔の知覚を脳に伝える三叉神経が片頭痛によって刺激されると、顔や頭皮など頭部の末梢が過敏に知覚して頭部アロディニアが起こります。この末梢感作を通過して、片頭痛の情報が視床(中枢神経)に到達すると、感覚神経の痛覚受容の領域が拡大し、頭痛側と反対側の上肢を中心とした違和感が生じてきます。これが頭蓋外アロディニアです。

トリプタン製剤早期服薬の有効性

片頭痛患者の約7割に認められるというアロディニアですが、アロディニアが形成されると、トリプタン製剤は効きにくくなると言われています。

Bursteinによる報告1)では、アロディニアの有無でトリプタン服薬2時間後の頭痛消失率を比べたところ、アロディニアがない患者では93%と極めて高い頭痛消失率が認められました。一方で、アロディニアのある患者の頭痛消失率は15%であり、顕著な差が認められました。

片頭痛発症20分以内にはアロディニアの出現はないとされているため、アロディニア発現前の早期の段階でトリプタン製剤を服用することが勧められます。アロディニアがある患者においては、服薬タイミングの指導の徹底が重要です。

参考文献

1)
Burstein, R., Collins, B., Jakubowski, M. : Defeating migraine pain with triptans : a race againt the development of cutaneous allodynia. Ann Neurol., 55, 19-26, 2004.