「VOI間萎縮比」ご利用方法
「ブイエスラド アドバンス」とは?トップへ戻る
「VOI間萎縮比(背側脳幹/内側側頭部)」は、「データ紹介: VOI間萎縮比の識別率評価」の報告内容から、内側側頭部の萎縮が軽度であり、「背側脳幹/内側側頭部」の萎縮比が高い場合は、ADとDLBの脳萎縮評価支援の参考指標となることがあると考えられます。
そのため、あくまで認知症、とくにADやDLBを疑う場合、かつ、内側側頭部の萎縮が軽度な場合に、VOI間萎縮比の解析結果を参考にしてください。
※VOI間萎縮比の目安値は、あくまでご施設様の傾向をみて設定いただくことを推奨します。
【ご注意】
VOI間萎縮比で用いている「背側脳幹」の関心領域は、MRIの機種間差の影響をより受けやすいため、可能であれば、以下の方法にて施設ごとのカットオフを決めていただくことを推奨させていただきます。
施設ごとのカットオフ設定について
※アドバイザー医師からご指導いただいているカットオフ設定方法です。
鑑別診断にご利用いただきたい2つの疾患(例:ADとDLB)と診断されたデータにて、散布図を作成いただき、 散布図から識別が良好とみられるポイントを設定ください。
(a2)(b2)のカットオフ値は必ずしも同じカットオフ値である必要性はありません。
※散布図は、横軸に(a2):灰白質VOI間萎縮比、縦軸に(b2):白質VOI間萎縮比とし、下図「【参考】カットオフ値検討方法」のグラフのように、値を症例ごとにプロットするイメージです。
【参考】カットオフ値検討方法
【参考】カットオフ値検討方法
データ紹介:VOI間萎縮比の識別率評価
本プログラムの「VOI間萎縮比(背側脳幹/内側側頭部)」を用いて、DLBとADの識別率評価を行った結果が、下記の通り報告されています。
正診率 65.2%
感度 50.6%
特異度 75.6%
【対象・方法】
研究参加施設10施設において、診断基準を満たし臨床的にDLBと診断された239名およびAD385名の計624名のうち、学習データ414名、テストデータ210名とし、DLBとするカットオフを次の値とし、識別率評価を実施。
DLBとするカットオフ値:
(1)内側側頭部VOI内萎縮度<2
(a2)灰白質VOI間萎縮比≧0.2
(b2)白質VOI間萎縮比≧0.2
Matsuda H,et al:Neuropsychiatric Disease and Treatment2019:15 2715–2722