留意すべき画像事例紹介
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・臨床診断では認知症が疑われるが「海馬傍回の萎縮の程度」が低い
若年性ADである可能性が考えられる例
Zスコア解析結果画面
axial

coronal
本症例は、臨床で確認されているにも関わらず「海馬傍回の萎縮の程度」は低い値となった事例です。
若年発症のアルツハイマー型認知症の場合は、海馬傍回付近の萎縮よりも頭頂側頭葉の萎縮が出るという報告もあります。

<ご注意>
これによく似た例として、MRIにムラがある場合、信号値が周囲と比較して高くなっている(白くなっている)領域のZスコアが異常に高くなることがありますので、Zスコアマップだけでなく元のMRIについても必ずご確認ください。
MRI画像
わずかなムラなどによってもZスコアが高くなる場合があるので、MRIをよく確認する必要があります。

臨床経過 : 物忘れ、嚥下障害、ろれつが回らない等の症状がみられ、認知症を強く疑われた。
(男性:60歳)
画像提供: 湘南病院