ワーファリン

飲食物・健康食品(サプリメント)との相互作用について

2015年7月~8月に患者さま、同年11月~1月に薬剤師の先生方にアンケートを実施いたしましたものをまとめました。

  • アンケート
  • FAQ

弊社hhcホットラインでは、ワーファリンと飲食物・健康食品の相互作用に関するお問い合わせを年間(2015年1月~12月)約1,700件(薬剤師の先生:900件、患者様:800件)頂いております。

そこで、医療現場でお役立ていただける情報をお届けする目的で、2015年7月~8月に患者様、同年11月~1月に薬剤師の先生方にアンケートを実施させていただきました。その結果、患者様から113件、薬剤師の先生方から118件の貴重な情報をいただくことが出来ました。

多く頂いたお悩みに対するhhcホットラインの回答事例(FAQ)をご用意しましたので、今後の服薬指導にお役立ていただければ幸いです。

もくじ

薬剤師の先生のアンケート回答より:2015年11月~2016年1月

各種患者様指導箋の使用状況

1種類、または2種類の指導箋をご使用の施設が多い。汎用されているのは、「ワーファリン手帳」と「ワーファリンを服用される患者さんへ」であった。

各種指導箋の活用頻度(回答:93施設)

ワーファリン手帳 ワーファリンを服用される患者さんへ ワーファリンを服用される方へ 心房細動手帳 他の患者指導箋
薬剤情報提供書
60施設(65%) 60施設(65%) 34施設(37%) 9施設(10%) 9施設(10%)
ワーファリン手帳 ワーファリンを服用される患者さんへ ワーファリンを服用される方へ 心房細動手帳  

各種指導箋の使用状況

グラフ

各種患者様指導箋の選択理由

以前から継続使用されているご施設が多いようです。また、イラスト入りなので飲食物との相互作用が指導しやすいという結果でした。

  ワーファリン手帳 ワーファリンを服用される患者さんへ ワーファリンを服用される方へ 心房細動手帳 その他指導箋
以前から継続使用している 45 29 23 1 4
弊社のホームページをみて 3 4 2 3 1
イラストがあり指導しやすい 1 27 3 2 1
飲食物との相互作用を指導しやすい 14 15 5 0 0
薬剤との相互作用を指導しやすい 6 3 3 0 0
その他 3 3 6 3 2

各種患者様指導箋の具体的な活用ポイントや説明方法の事例

「ワーファリン手帳」のみ使用のご施設

飲食物のビタミンK含有量の一覧表を用いて分かりやすくご説明されていること、とくに、緑色野菜については、多く摂取しないように指導されていることが分かりました。

  • ■ビタミンKとの相互作用を説明する際、「ワーファリン手帳」のビタミン含有一覧をお見せしながら含有量が多い食品や緑色野菜の摂りすぎに注意するよう伝えています。(2施設)
  • ■食品に含まれているビタミンKの量が詳しく書かれているので、摂取量の目安・種類の提示をした上で指導している。(2施設)
  • ■見せながら、いろいろな食事で注意が必要だが食べてはいけないものは限られているのでそれ以外を少量ずつ摂り、片寄った1つの野菜ばかり食べない様にと指導している。(2施設)
  • ■ビタミンKは野菜にたくさん入っていますが、止めるのもよくないので、通常食べる量でしたら食べてもらって、ワーファリンの量を調節すると説明。
  • ■ビタミンKの量は、全て100g換算で書かれているが、100g単位で食べないものもあるので(しそなど)参考程度にして下さいと伝えています。
  • ■年齢が若い方に対しては「ワーファリン手帳」を用いてビタミンKとの関係を詳しく説明しますが、高齢の方には納豆・クロレラ・青汁は禁止し、緑黄色野菜については栄養面も考えて一皿のサラダ程度にするよう説明しています。

「ワーファリンを服用される患者さんへ」のみ使用のご施設

イラストを用いて、納豆・クロレラ青汁の摂取の禁止と、緑色野菜の摂りかたの説明がしやすいと評価いただいています。大きな文字とイラストがあり、ご高齢の患者様にもお勧めです。

  • ■納豆・クロレラの説明、緑色野菜の説明に用いています。字も大きくイラストもあるので、ご高齢の方にも説明しやすいです。(2施設)
  • ■全体的に一通り説明しつつ、⑴のみ忘れと、⑵納豆など食べ物に関してと、⑶怪我に注意してもらうことに重点をおいて話します。
  • ■長年服用されている患者さんが多いので、食生活など絡めて渡しています。
  • ■生活編のページを一緒にみながら、納豆・青汁・クロレラに「×」を付けています。緑黄色野菜は、大量に食べないよう指導し、サプリメントは、相互作用が多いこと説明して、摂取はおすすめしていません。

「ワーファリン手帳」「ワーファリンを服用される患者さんへ」の2つを使用のご施設

まず「ワーファリンを服用される患者さんへ」のイラストで大まかな説明を行い、「ワーファリン手帳」は患者様に応じて、さらに詳細な説明に用いられているようです。

その他複数の指導箋を使用のご施設

大きいイラストのある「ワーファリンを服用される患者さんへ」で服薬指導をされ、薬袋に入れるのは「ワーファリンを服用される方へ」、と使い分けをされているケースもあるようです。
※「ワーファリンを服用される方へ」は「ワーファリンを服用される患者さんへ」のコンパクト版であり、イラスト入りで剤型の写真もあり、使いやすいようです。

薬剤師の先生が、飲食禁止を指導されている飲食物

多くの薬剤師の先生方は納豆・クロレラ・青汁のすべてを禁止されていました。さらに追加でサプリメントの摂取についてもご説明されているケースがありました。

グラフ

■(納豆+クロレラ+青汁)に追加指導されていること
▪ 緑黄色野菜の大量摂取:6件
▪ サプリメントの摂取:6件

薬剤師の先生による、緑色野菜の摂取についての具体的な指導

緑色野菜を大量に摂取しないようご指導されている先生方が多くおられました。

※患者様の聞き取りでは、お食事に大変気をつかわれ、「緑色野菜や海藻類はいっさい食べないようにしています」などのご意見もありました。
hhcホットラインでは患者様の栄養面から緑色野菜を禁止するのではなく、1日の摂取量は、小鉢一杯程度の範囲を目安にバランス良くお摂りいただくように、ご案内しております。

一度に大量に摂取しない 小鉢程度の摂取 摂取を控えめに 特に指導はしていない その他
81施設(71%) 47施設(41%) 13施設(11%) 6施設(5%) 8施設(7%)
■ (その他の指導)
▪ いつも通り
▪ 規則正しく
▪ 通常食べる程度に
▪ 通常の摂取量なら神経質にならなくて良い。
▪ 普段から青物の野菜はたくさん食べないようにいっている
▪ 「通常の食事、おひたし程度なら問題ない」と説明
▪ 病院食の量を目安に

飲食物・健康食品(サプリメント)との相互作用の患者様指導でご苦労されていること

患者様指導・患者様からのご質問でご苦労されていること

先生方が飲食物やサプリメントに関するご説明で大変ご苦労されていることが分かりました。とくにご苦労されている飲食物・健康食品(サプリメント)に関するhhcホットラインの回答事例をご紹介させていただきますので、日々の服薬指導にお役立ていただければ幸いです。

グラフ

健康食品(サプリメント)

  • ■健康食品(サプリメント)を摂取されている患者さんが多いので困ります。(7件)
  • ■聞いたこともない、成分も不明な健康食品との併用。その健康食品の成分を調べたり、製造元に問い合わせることがあります。(3件)
  • ■食事管理を指導されている患者様が多く、サプリメント・健康食品を一緒に摂りたいという意見が多い。その一方で調べる方法が少なく明確なお答えができない。
  • ■健康食品との相互作用はデータがないため回答に困る場合があります。
  • ■調べる必要があると思われるケースには現物を持参して頂く場合があります。

緑色野菜

  • ■緑色野菜は、どの程度の量の摂取が可能かどうか。(5件)
  • ■野菜の中でどの種類のものであれば多めに摂っていいのか。(2件)

納豆

  • ■浜納豆・甘納豆など、納豆という名称のつく食べ物の摂取(3件)
  • ■納豆は食べてないが、納豆汁や納豆を含む食品の摂取
  • ■納豆をどうしても食べたい方。

野菜ジュース

  • ■市販の野菜ジュースの摂取(2件)
  • ■市販の野菜ジュースは種類が多く、ほとんど果物が入っているものから緑色のものまであって判断が難しいです。通常用量なら(200mL/日程度)ならOKと指導しています。(2件)
  • ■ジューサーで野菜ジュースを作っている場合の指導

ビタミンK摂取可能量

  • ■ビタミンKの明確な摂取基準量がわからない(4件)
  • ■ワーファリン手帳に、細かくビタミンKの含有量が記載されているため、患者が気にしてしまう。

飲食物全般

  • ■これは大丈夫か、あれは大丈夫か、など質問攻めにあうことがある。(6件)
  • ■テレビで「マンゴー、グレープフルーツはワーファリンの効果に影響を及ぼします」など取り上げられることがあり、患者様が混乱されることあり。(3件)
  • ■ワーファリン手帳に、細くビタミンKの含有量が記載されているため、患者が気にしてしまう。