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小児科における便秘治療の意義

小児慢性機能性便秘症は、長期化・重症化することがあるため、
早期の診断および治療が重要です。

小児の便秘では直腸の器質的な変化を伴った悪循環へ陥ると長期化する懸念があります。

CQ13 便秘の悪循環とはなにか

日常的に便が腸管内から十分に排泄されないため便が直腸に貯留しがちとなり、直腸壁を常に伸展することにより直腸の反応性が低下し、結腸直腸運動が抑制され便意が鈍化する。更に、排便時の痛みや出血など嫌な経験が排便回避につながり、便秘が増悪すること(下図)(コンセンサスレベル8)

日本小児栄養消化器肝臓学会,日本小児消化管機能研究会編:小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン,p.23-24,診断と治療社,2013

RomeⅢに示されるような臨床症状や所見があれば
小児慢性機能性便秘症と診断されています。

CQ4 慢性機能性便秘症の診断基準とはどのようなものか

国際的に使用されている診断基準を下表に示す(コンセンサスレベル9)

RomeⅢ

[Neonate/Toddler]

4歳未満の小児では、以下の項目の少なくとも2つが1か月以上あること

  • 1週間に2回以下の排便
  • トイレでの排便を習得した後、少なくとも週に1回の便失禁
  • 過度の便の貯留の既往
  • 痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往
  • 直腸に大きな便塊の存在
  • トイレが詰まるくらい大きな便の既往

随伴症状として、易刺激性、食欲低下、早期満腹感などがある。
大きな便の排便後、随伴症状はすぐに消失する。
乳児では、排便が週2回以下、あるいは硬くて痛みを伴う排便で、かつ診断基準の少なくとも1つがある場合、便秘だとみなされる。

[Child/Adolescent]

発達年齢が少なくとも4歳以上の小児では、以下の項目の少なくとも2つ以上があり、過敏性腸症候群の基準を満たさないこと

  • 1週間に2回以下のトイレでの排便
  • 少なくとも週に1回の便失禁
  • 便を我慢する姿勢や過度の自発的便の貯留の既往
  • 痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往
  • 直腸に大きな便塊の存在
  • トイレが詰まるくらい大きな便の既往

診断前、少なくとも2か月にわたり、週1回以上基準を満たす。

日本小児栄養消化器肝臓学会,日本小児消化管機能研究会編:小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン,p.15,診断と治療社,2013

現在Rome基準はRome Ⅳに改訂され、4歳以上でも「1ヵ月以上」の症状持続期間へと変更されている。

※全作成委員が9段階評価で投票を行い、全投票者の中央値±1点以内に、2/3の票が集まった場合には、その中央値をステートメントのコンセンサスレベルとした。

モビコール®は、小児における慢性便秘症の適応を持つ 国内初のポリエチレングリコール製剤です。

※器質的疾患による便秘を除く

モビコール®は小児国内第Ⅲ相試験において、自発および完全
自発排便回数を増加させました。

EAファーマ株式会社:社内資料(小児国内第Ⅲ相試験)<承認時評価資料>

有効性

安全性

有害事象、副作用
有害事象の発現率は74.4%(29/39例)であり、副作用の発現率は7.7%(3/39例)であった。副作用は、食欲減退、腹痛、下痢各2.6%(1/39例)の3事象であった。
本試験において死亡に至った有害事象、その他の重篤な有害事象、投与中止に至った有害事象の発現は認められなかった。

臨床検査、バイタルサイン
本試験において投与期間第12週まで、血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査について、臨床的に問題となる変動は認められなかった。本試験においてバイタルサインのいずれの項目についても、臨床的に問題となる変動は認められなかった。

試験デザイン
ベースライン対照非盲検多施設共同試験

対象・方法 2歳以上14歳以下の小児慢性便秘症患者39例(有効性解析対象[Full Analysis Set( FAS)]:39例、安全性解析対象:39例)を対象に、2週間の観察期間の後、モビコール®を12週間経口投与した。
評価項目 有効性に関する評価項目:(有効性評価は患者日誌のデータに基づき行われた。)
〈主要評価項目〉投与期間第2週における自発排便回数の観察期間第2週からの変化量
〈副次評価項目〉投与期間各週の自発および完全自発排便回数の観察期間第2週からの変化量、Bristol便形状スケールに基づいた便硬度、等
安全性に関する評価項目:有害事象、臨床検査、バイタルサイン
解析計画 主要評価項目の主解析は投与期間第2週の自発排便回数の観察期間第2週からの変化量について、自発排便回数の変化量の差の要約統計量、95%信頼区間を算出し、変化量について対応のあるt-検定(1標本t-検定)を行った。安全性解析対象集団はモビコール®が1回以上投与された患者とした。なお、モビコール®投与包数については、年齢区分ごとにサブグループ解析を行った。
利益相反 当研究はEAファーマ株式会社の支援にて行われた。

【用法及び用量】本剤は、水で溶解して経口投与する。通常、2歳以上7歳未満の幼児には初回用量として1回1包を1日1回経口投与する。以降、症状に応じて適宜増減し、1日1~3回経口投与、最大投与量は1日量として4包まで(1回量として2包まで)とする。ただし、増量は2日以上の間隔をあけて行い、増量幅は1日量として1包までとする。通常、7歳以上12歳未満の小児には初回用量として1回2包を1日1回経口投与する。以降、症状に応じて適宜増減し、1日1~3回経口投与、最大投与量は1日量として4包まで(1回量として2包まで)とする。ただし、増量は2日以上の間隔をあけて行い、増量幅は1日量として1包までとする。通常、成人及び12歳以上の小児には初回用量として1回2包を1日1回経口投与する。以降、症状に応じて適宜増減し、1日1~3回経口投与、最大投与量は1日量として6包まで(1回量として4包まで)とする。ただし、増量は2日以上の間隔をあけて行い、増量幅は1日量として2包までとする。

<用法及び用量に関連する使用上の注意>
本剤投与中は腹痛や下痢があらわれるおそれがあるので、症状に応じて減量、休薬又は中止を考慮し、本剤を漫然と継続投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の必要性を検討すること。

【使用上の注意】1.副作用 承認時までの国内の臨床試験では192例中33例(17.2%)に副作用が認められている。主な副作用は下痢7例(3.6%)、腹痛7例(3.6%)であった。

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