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アリセプトについて

アリセプトの作用機序について

作用機序

アルツハイマー型認知症では、脳内コリン作動性神経系の顕著な障害が認められています。
ドネペジル塩酸塩(アリセプト)は、アセチルコリン(ACh)の加水分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼ(AChE)を可逆的に阻害することにより、AChの分解を抑制し、作用部位(脳内)でのACh濃度を高め、コリン作動性神経の神経伝達を促進します。

コリン作動神経の神経伝達、アリセプト投与時の神経伝達

早期アリセプト処方開始によるベネフィット

認知機能・ADL等の生活機能

監修:香川大学医学部精神神経医学
教授 中村 祐

アリセプトによる治療を早期に開始することでアルツハイマー型認知症患者の認知機能や独立性をより長く持続させることができます。また、途中でアリセプトによる治療を中断した場合は、無治療の場合まで認知機能やADL等が低下してしまいます。

高度AD アリセプト長期投与について

SIBの経時変化

SIBの経時変化

〈出典〉A. Homma et al.:Dement. Geriatr, Cogn. Disord. 27(3)232(2009)〔ART-1871〕一部改変

対象

高度アルツハイマー型認知症患者

方法

高度アルツハイマー型認知症を対象とした二重盲検比較試験(24週間)を完了した189例を対象に2~8週間の休薬期間をおいた後、アリセプト10mg投与による継続長期投与試験(52週間)を実施した。

方法

評価方法

二重盲検比較試験投与前値(ベースライン)からのSIB(認知機能)の点数変化を経時的にみた。

有害事象

鼻咽喉炎42例、下痢24例、悪心23例、嘔吐19例、食欲減退、CK上昇(各18例)、食欲不振17例、不眠16例、打撲傷14例、落ち着きのなさ、便秘、背部痛、発熱(各12例)など。

結果

高度ADには早期から10mg

早期(二重盲検比較試験)からアリセプト10mgに増量した群では、1年間の継続長期投与試験後のSIBの得点変化(二重盲検比較試験投与直前値からの変化量)は-3.8点であった。
また、遅れて(継続長期投与試験から)アリセプト10mgに増量した群では、-9.1点であった。

10mg継続服用の重要性

休薬期間が2~4週間と短い場合、二重盲検比較試験からアリセプト10mgを投与した群の認知機能はプラセボ群のレベルまで低下することはなかった。 一方、休薬期間が4~8週間と長い場合、認知機能はプラセボ群と同程度まで低下した。