ブイエスラド医療機器承認のご案内

2020年3月2日

2014年11月25日付で「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略称:医薬品医療機器等法)が施行され、診断・治療・予防を目的とする(一部の)単体プログラムが、医療機器として規制を受けることとなりました。

そのため、ブイエスラドについても2015年2月に医療機器申請を行い、審査が続いておりましたが、この度、医療機器として承認※1が得られましたので、ご報告いたします。

以下に医療機器承認に伴う留意事項を記載いたしますが、ご不明点がございましたら、VSRADシステムサポートセンターsystemhelp@vsrad.jp)までお問い合わせください。

重要

医療機器承認に伴い、医療機器承認前のVSRAD(以下従来版)を、医療機器版のブイエスラドに入れ替えていただく必要があります。
※医療機器版ブイエスラドの入手方法については、担当MRまでお問い合わせください。

入れ替えにあたってのご注意

医療機器版ブイエスラドに入れ替えにおいては、従来版からレポートレイアウト、処理結果出力先、健常者データベースの設定などの引き継ぎが自動では行われないため、初期設定から変更を加えられている場合、入れ替え前に従来版の設定状況をご確認いただくことを推奨いたします。詳しくは、アドバンスインストールマニュアル、プラスインストールマニュアルをご参考ください。
なお、インストールパスワード/ライセンスキーも従来版から変わっておりますので、ご留意ください。
何れもパッケージ貼付のシール記載のライセンスキーでインストール可能です。

その他留意事項

医療機器承認に伴う変更事項がございますので、以下にご案内いたします。
医療機器承認前からの主な変更事項~表記関連

変更事項 医療機器承認前

医療機器承認後

①冠名 早期AD診断支援システム 脳萎縮評価支援システム
②名称表記・バージョン名 VSRAD plus ブイエスラド プラス
VSRAD advance
VSRAD advance 2
advanceのアップデータ)
ブイエスラド アドバンス
③健常者データベースの呼称 健常者データベース 対照画像

 

<変更理由>

①冠名の変更

「ブイエスラド」は、「ブイエスラド」の結果のみでアルツハイマー型認知症の診断を行うことを目的としたものではなく、診断支援情報として脳萎縮の評価結果を提供するものであるということを明確にするため、冠名の変更を行いました。

②名称表記・バージョン名の変更

医療機器の申請において、欧文名のみの名称での申請が認められないとの見解から、正式名称をカタカナの「ブイエスラド アドバンス」、「ブイエスラド プラス」とすることといたしました。
なお、「ブイエスラド アドバンス」については、VSRAD advance 2 の機能まで含めた形で、「ブイエスラド アドバンス」としております。

③健常者データベースの呼称

健常者データベースは、健常者の平均画像と標準偏差画像で構成されていること、また、被検者画像と比較対照する用途で使われることから、その用途・構成を明確に表現するため、「対照画像」という呼称に変更いたしました。

◆医療機器承認前からの主な変更事項(アドバンスのみ) ~インストール・解析結果関連

「ブイエスラド アドバンス」の起動に必要となるMATLABのバージョンを、 Windows 10 での使用を考慮したバージョンにアップいたしました。
これに伴い、以下の留意点があります。

①インストール方法の変更

インストーラが2つになりました。
これまで、1つのインストーラに「VSRAD advance」と「MATLAB Compiler Runtime (MCR)」を組み込んでおりましたが、MATLABバージョンアップによる仕様変更に伴い、別々のインストーラで提供することとなりましたので、2つともインストールいただく必要があります。詳しくは、アドバンスインストールマニュアル、プラスインストールマニュアルをご参考ください。

②解析結果数値に誤差が出る可能性

MATLABのバージョンアップに伴い、入力画像によっては若干の誤差が生じる可能性があります。この誤差は開発時の検証データにおいては、「VOI内萎縮度」の最大誤差は0.02以内であり、CPUが異なることにより生じる可能性のある誤差と同等レベルです。
そのため、従来版のVSRADからの経過観察を行っていただくことは可能です。

◆医療機器承認前からの主な変更事項 ~機能関連

①レポートの所見評価欄の削除

従来版では、VSRADの解析結果をふまえた所見として、ADに特徴的な萎縮が認められるかどうか、といった観点で5段階でチェックする所見評価欄が設けられていましたが、この表記がVSRADの結果のみでのAD診断ができると誤解されることを危惧し、医療機器版ブイエスラドでは削除いたしました。

<参考>従来版の所見評価欄

所見(医師が記入)
  • 記載日:
  • 担当医師:
  • 読影医師:
評価
②VSRAD advance 2 「VOI間萎縮比」の目安値「0.2」の表記の削除(アドバンスのみ)

参考目安値「0.2」については、開発時の研究データをもとに掲載しておりましたが、施設や条件により一概に説明できないため、削除いたしました。
VOI間萎縮比のカットオフ値は、ご使用の機種・撮像条件によって前後いたしますので、ご施設様ごとに傾向をみていただくことを推奨いたします。 なお、当時の研究データはデータ紹介ページ をご参考ください。