- Q1
MRIのシーケンスの違いによってZスコアに数値の差が出るのですが、どのシーケンスを採用すれば良いのですか?
- -A1-「ブイエスラド」の解析結果(Zスコア)は、元画像(撮像条件)の影響をうけるため、シーケンスを含む撮像条件が異なれば、数値に差が出ます。撮像条件については、テクニカルシリーズ1「MRI装置メーカーによるブイエスラドの推奨撮像条件」またはテクニカルシリーズ2「MRI装置メーカーによるブイエスラドの3T用推奨撮像条件」をご参考ください。
- Q2
撮像した画像をフィルムとして出力することしかできませんが、「ブイエスラド」で処理できますか?
- -A2-「ブイエスラド」はデジタルデータの画像に対応しており、フィルムの状態の画像を処理することはできません。
なお、「ブイエスラド」に取り込める画像はDICOM規格3.0に準拠し、非圧縮であることが条件となっております。
- Q3
推奨撮像条件の横画素数および縦画素数は256以下となっていますが、512でも問題ありませんか?
- -A3-原則、推奨撮像条件の通り、256×256マトリクスの画像をご使用ください。
プラスの「512×512対応」の処理フロー、アドバンスでは解析可能です。
ただし、プラスをお使いの場合、標準フローとは、若干処理結果に差が出ることがあります。
また、アドバンスとプラスでは解析アルゴリズムが異なるため、結果が異なります。ご注意ください。
- Q4
撮像条件に関わらず、最終的にT1強調像が撮れていれば「ブイエスラド」を活用できるのですか?
- -A4-T1強調像が撮れていれば「ブイエスラド」の利用が可能ですが、画質の面から望ましいのは、白質・灰白質のコントラストが良く、アーチファクト、ムラの少ないT1強調像です。入力画像要件に基づいて各MRI装置メーカーが推奨の条件を出しでおります。テクニカルシリーズ1「MRI装置メーカーによるブイエスラドの推奨撮像条件」またはテクニカルシリーズ2「MRI装置メーカーによるブイエスラドの3T用推奨撮像条件」をご参考ください。
画像の確認ポイントはこちらをご確認ください。
- Q5
ブイエスラドテクニカルシリーズ1およびテクニカルシリーズ2にないMRIを使ってますが、「ブイエスラド」での処理は可能ですか?
- -A5-お手数ですがVSRADシステムサポートセンターまでお問い合わせください。
- Q6
パラレルイメージングで撮影した画像は「ブイエスラド」で処理できますか?
- -A6-パラレルイメージングでは、画像にムラが生じる場合があります。そのため、シングルコイルをご使用いただくか、パラレルイメージングをお使いでも、テクニカルシリーズ1「MRI装置メーカーによるブイエスラドの推奨撮像条件」またはテクニカルシリーズ2「MRI装置メーカーによるブイエスラドの3T用推奨撮像条件」掲載のメーカー推奨撮像条件で撮像ください。
「ブイエスラド」はわずかな画像のムラであってもその影響を受けやすいため、正常に解析できないことがあります。灰白質抽出が正しく行われているか、必ずご確認ください。
- Q7
MRIの機種により解析結果に違いはないのですか?
- -A7-撮像環境の違いにより、同じ被検者でも下記の通り解析結果に多少のぶれが生じます。各施設で症例を積み上げ最適なカットオフ値を決めていただくことが望ましいと考えます。
≪ご参考≫
同一被検者(健常人)が同じMRI装置で撮像し、撮影日を変えた測定値間で、
(1)VOI内萎縮度-----0.01+0.08(平均+標準偏差)
(2)VOI内萎縮割合---0.2+1.9%
(3)全脳萎縮領域----未報告
(4)萎縮比----------0.01+0.87
と変動するという報告があります。
※出典:松田博史 ここが知りたい認知症の画像診断Q&A p145
- Q8
3Tで撮像した画像は使えないのですか?
- -A8-
3Tで撮像した画像については、アドバンスでは使用可能です。ただし、1.5Tとは結果が異なりますので、経過観察は同一磁場強度で行うことを推奨します。
- Q9
信号値ムラは結果に影響を及ぼすでしょうか?
- -A9-灰白質・白質の抽出処理は、信号値に基づいて行われるため、ムラがあると灰白質・白質・脳脊髄液の分割がうまくいかないことがあります。
- Q10
パラレルイメージングで撮像した画像はムラが出ますが、補正をすれば「ブイエスラド」で処理できますか?
- -A10-装置側および補正ソフトによりムラを補正する方法もありますが、その場合の処理結果については未検証です。
- Q11
DICOMデータに条件はありますか?
- -A11-DICOM規格3.0に準拠し、非圧縮であることが条件となります。詳しくは、DICOM適合宣言書(マニュアル・パンフレットページ掲載)をご参考ください。
- Q12
撮像のときに顎があがってしまうときがあります。処理結果に影響しますか?
- -A12-顎の角度の違いが処理結果に影響する可能性があります。目安として「AC-PCライン」が水平になるよう撮像いただき、処理結果をご確認ください。
※自動補正フローにより処理失敗を回避できることがあります。
顎があがっている画像事例はこちらをご確認ください。
- Q13
なぜ撮像のときに顎が上がっていると駄目なのですか?
- -A13-AC-PCラインが水平より10度以上傾いてしまっていると、灰白質抽出処理が失敗するケースが多くなります。「ブイエスラド」では処理の過程である程度の角度補正は行っていますが、大きくずれた場合には、十分な補正ができず、灰白質抽出処理に失敗することがあります。
- Q14
MRIの設定値がテクニカルシリーズ掲載の撮像条件にある数字と一致しません。
- -A14-ご施設名・お使いの機種・撮像条件・設定通りにできない具体的な内容を明記したメールを、VSRADシステムサポートセンター(systemhelp@vsrad.jp)宛にお送りください。
- Q15
全脳をカバーして撮像しなければならないとのことですが、左右が多少欠けても影響ないでしょうか?
- -A15-脳の一部が欠けた画像を処理した場合は、正しい解析結果が得られません。必ず全脳をカバーした画像で処理を行ってください。
- Q16
被検者が入れ歯を着用しており、はずして撮像したところ、下顎の部分にアーチファクトが生じてしまいました。どの程度まで問題なく解析可能でしょうか。
- -A16-どの程度までというデータは残念ながら持ち合わせておりません。アーチファクトが問題となるのは、例えばアーチファクトによりT1強調像で高信号が見られた場合、本来灰白質である部分が抜けてしまうとういような現象が起こります。処理結果、灰白質抽出結果にてアーチファクトの部位をご確認いただくようお願いいたします。